(将来の日本がどうなるかの天王山は、7月29日、是非投票に!!)
今回は、具体的な話から離れて、現在のコイズミ路線を継承する安倍政権が目指す、政治の方向について、その基本思想から述べたいと思います。しかし、そこには、複雑な問題が隠されているのです。
コイズミ改革において、竹中平蔵によって、導入された、経済思想・政策が、俗に、「ネオリベラリズム」(新自由主義)と言われる、市場競争を原則とした経済政策でした。
新自由主義は、経済思想の一つで、戦後世界の多くが採用してきた、経済に、ある程度国家が関与する、マクロ経済に基づくケインズ思想に対して生まれた、政府の関与をやめ、自由競争に任せるという政策でした。
新自由主義の基本は、「小さな政府」にあり、経済への国家関与の否定(政府系機関の民営化)と、自由競争の導入による、弱肉強食で、勝ったものにより経済を牽引しようと言うものでした。そして小さな政府の必然として、福祉への支出は削減されることになりました。これが、コイズミ改革の正体でした。しかもこれは、
アメリカから始まった思想であり、アメリカの要求でコイズミガ導入したものです。結果は、より新自由主義になれた(「
グローバルスタンダード」と言われたもの。実はアメリカのスタンダード)アメリカ資本が、日本の会社を次々に買収する結果になりました、かつての4大
証券会社と言われた会社のうち、2社は、メリル・リンチと、日興コーディアルと言う、
外資系に買収されたのが典型例です。
つまり、コイズミ改革と言うのは、郵政の資金を含め、日本の富を、アメリカに売り渡す政策だったのです。その際に取られたのが、「弱肉強食」の原則の新自由主義で、この政策で、世界最強のアメリカに、市場を開放したのでした。
しかし、話はそれで終わりません。
新自由主義の思想の本来からすれば、小さな政府と言うことで、減税が行われ、また軍備は縮小に向かうのがセオリーです。
しかし、アメリカでは、新自由主義(格差社会の最たるものはアメリカ)と共に、「ネオコン」(新保守主義)がのさばっています。
ネオコンと言うのは、経済思想ではなく、政治の姿勢です。思想ではありません。
元は、レーガノミックスとか、サッチャリズムと言われた1980年代の政治政策で、新自由主義と似た面を持っています、それは、小さな政府を目指して、国営企業の民営化を進め、福祉を縮小するの点が、新自由主義と類似の政策です。しかし、特にアメリカでは、小さな政府ではなく、
大企業へのてこ入れと、軍需産業の大幅拡充と言う、新自由主義の基本とは異なる政策がなされました。これがレーガノミックスです。
そして、今のブッシュ政権は、「グローバルスタンダード」の名の下に、新自由主義政策的に、弱肉強食(勝つのは常にアメリカ)の経済政策を日本に押しつける一方、ネオコン的な軍事拡張政策で、戦争国家アメリカを築きました。アメリカの経済は、その資金の半分が、軍需産業がらみで、政府から落とされる資金であり、新自由主義の「小さな政府」とはかけ離れたものです。アメリカ経済は、数年に一度戦争をしないと回っていかない国家になってしまいました。
つまり、アメリカは、新自由主義の弱肉強食の理論と、ネオコンの軍事偏重主義の政策を同時に行っているのです。結果は、福祉は切り捨てられる一方で、場合によっては増税になることもあり、弱い国民にとっては過酷な政策となっています。事実、ブッシュ政権下で格差は過去最大のものになりました。
そして、日本では、コイズミが、新自由主義を進めました。しかし、コイズミは、ネオコンではありませんでした。防衛費のマイナスシーリングなど、非ネオコン的な政策を行っていました。コイズミが行ったのは、日本をアメリカに従属させ、日本経済や公的資金をアメリカに引き渡すことでした。
そして、経済政策には全く無知な安倍は、経済政策は、コイズミを引き継ぎましたが、たとえばサッチャリズムで行われた、教育の民営化とは逆に、教育への国家管理を進めたり、アメリカ的ネオコン政治にならい、軍事拡張路線をとろうとしています。
最近の自衛隊による市民監視を、防衛相が是認し、しかも対象は全国民との発言など、まるで北朝鮮の「先軍政治」と同様の、軍事偏重の国家を安倍政権は目指しています。憲法9条、12条、18条の改悪案も、全て軍事偏重のネオコン国家を目指すものです。
事実、新自由主義では減税になるはずなのに、コイズミが決めたこととはいえ、定率減税の廃止による、事実上の住民税増税、そして、安倍は公約を破り、参院選後の消費税上げをもくろんでいます。
つまり、今の日本政府は、アメリカのブッシュ政権の猿真似をして、弱いものはとことん弱く、一部の富裕層や大企業だけが有利になり、しかも福祉は削減し、増税によって得た資金は、軍事をはじめ、自分達の利権誘導に使うと言う、反国民的な政治を行おうとしているのです。
何故か軍事が好きな右派、右翼は、安倍政治を支持しているようですが、実は、安倍政治とは、産軍複合体を(今でもあるが)拡張し、自分達の利権を漁るため、そして国民を管理し支配するための強権的政治を行おうとしているのです。その口実に北朝鮮や中国脅威論を煽っているだけなのです。
軍隊が肥大化すると、自己目的的に増殖し、軍体独自の権益を増大させ、やがて軍事国家を目指すと言うのは、戦前の日本もそうで、また各国の歴史が証明しています。
今の、新自由主義とネオコン政治の結びついた、奇妙な、弱者切捨て、軍事偏重の政策は、やがて国を滅ぼす元になるものです。
実際、ネオコンのサッチャリズムでの、教育、エネルギーの民営化は失敗し、その後、再国営化がなされています。レーガノミックスの元で、福祉、教育を削り、軍事費を大幅に拡張したレーガン政権では、冷戦の末期、軍備拡張競争のため、経済が疲弊し、福祉の切捨てと合いまり、国民が未来への展望をもてない時期がありました。
つまり、新自由主義とネオコンの
ミックスと言う、一種の政策的キメラは、失敗してきたのが事実なのです。失敗するのに、何故それを繰り返すかと言うと、時の政権の為政者の私利私欲だけが目的です。
今の安倍は、祖父の岸が望んだ、軍事偏重主義により、自分の身内の私腹を肥やそうとしているのです。
それは、
年金救済にかかる費用は950億円としながら、三菱重工による
ジェット旅客機の開発に300億円の国費を投じることを、国会での議論も無く、いきなり決めてしまう姿勢からも明らかです(安倍の出身大学成蹊大学は三菱グループの学校)。
今、この必ず失敗する、新自由主義とネオコンのミックス政治を早く辞めさせなければ行けません。そのためにも憲法を変えさせてはいけません。
増税をするなら、それに応じて適度に福祉を充実させるのが、本来です(これは、オーソドックスなリベラリズムの思想)。社会保険庁民営化は、そのリベラリズムを軽視して、公的年金資金をアメリカ資本に開放しようと言う、新自由主義政策によるものです。そうなれば、消えた年金問題の責任を国が果たすことが出来なくなります。年金問題にも、アメリカ従属の思想が入り込んでいるのです。
やはり、ここは、この参議院選挙で、コイズミ、安倍と続く、新自由主義政策にノーを言わねばなりません。
では、ご唱和を
「安倍内閣打倒こそが、護憲への早道」