今日は土曜日なので、今日から明日にかけての「お題」です。
当面この「猫の
教室」では、海外の話題なども取り上げていきます。以前の「お題」へのご意見は、それぞれのエントリーのコメント欄にお願いします。
さて、今日の「お題」は、「
アフガニスタンでの韓国人グループ拘束に見る、派兵の危険性についてどう思うか?」です。「どう思うか」ですから、回答を求めるものではなく、各人の見解を表明してくだされば結構です。
この事件は、2週間以上前、アフガニスタンで人道支援を行っていた
韓国のクリスチャンのグループ23名が、旧アフガニスタン政権「タリバン」の武装勢力に拘束されたもので、当初、タリバンは、アフガニスタンに派兵している韓国軍の撤退を要求としていました。
その後、グループの
リーダーであった牧師の1人と男性もう1人が殺害され、遺体が発見されました。
タリバンの要求は、韓国軍の撤退から、
アメリカ軍に拘束されているタリバンのメンバーの解放へと変化していきました。
その間、拘束されている韓国人達は衛生、
栄養状態が悪く、
病気になっている者もいると言う情報が流れています。
日本では、参院選の報道の中で、あまり大きくは扱われていませんでしたが、もし、これが日本人だったらどうでしょう?以前のイラクでの日本人拘束事件の時のように、安倍や右翼は、「自己責任」と言うのでしょうか?
現在、韓国政府は、アメリカに特使を
派遣し、タリバンとの交渉に柔軟に対処するように求めています。つまり、捕虜釈放を検討するように言っているようです。
一方で、韓国軍の撤退は既に時期が明示されており、それをしゅくしゅくと進めるという立場です。
物理的にいきなりの撤退は困難でしょうし。
アメリカは、自国民のことなら神経質ですが、今回は実際にはアメリカ人が見下している韓国人なので、「テロリストとの取引には応じない」と言っています。
さて、この事件に関して、まずは平和的解決が為され、人命がこれ以上奪われないように祈念するものです。
そして、まず、この事件を参考にして、もし日本が派兵していたら?っと言う疑問を持つものです。
安倍は、昨年末の訪欧の際に、NATO軍幹部の前で講演し、「
アフガンは日本にとっても生命線」、「派兵をためらわず」と言ってきたことと、防衛庁の防衛省への昇格に伴い、中近東方面への派兵を前提とした、4000人規模の「中央即応集団」(別名、「テロ即応集団」)と言う部隊を3月末に編成したと言う経過があります。
もし、日本が派兵していたら、今アフガンで20年来医療支援と水源確保への技術支援を、全くの手弁当で行っている、中村哲
医師などの身が危険に曝される可能性が高かったと思います。
かつて、故・福田首相の時、日本赤軍によるダッカ・ハイジャック事件で、日本赤軍の幹部の釈放要求に対して、福田首相は、「人命は、地球よりも重い」と言って、「超法規的措置」(流行語になりました)により、重信受刑者らの日本赤軍幹部を釈放し、人質解放にこぎつけました。国際的には「弱腰」と非難されましたが、日本国内では、受けは悪くなかったように記憶しています。
さて、もし、今回、日本が派兵していて、同じ状況になった場合、安倍はどう対処するでしょうか?多分、アメリカの言葉通りに、「テロリストとは交渉しない」と言い、拘束された人を「自己責任」と言うのではないかと思う次第です(過去の発言からするとそうとしか思えない)。
果たしてそれが許されるでしょうか?私は、やはり、「派兵しない」ことこそが、戦争・紛争も拡大させず、このような事態も招かないと信じています。ですから、安倍の「集団的自衛権の行使」を口実にしたアメリカの尖兵となって、世界中で戦争が出来る体制作りには強く反対するものです。
また、マスコミもこの件をもっと大きく報じ、安倍政権がたくらむ軍事的政策の危険性に警鐘を鳴らすべきだと思います。
アメリカは、タリバンを「テロリスト」呼ばわりしていますが、実際にはソ連のアフガン侵攻後の混乱と、その撤退により無政府状態になったアフガニスタンで、軍閥同士の戦闘が長期化していた中で、国民に食と教育を与えて、アフガニスタン国民の支持を得ながら勢力を拡大し、政権を握ったのがタリバンでした。つまり国際社会の承認は得られていなかったものの、国民にとっては、正当な政府に近いものだったのです。
政権掌握後のタリバンは、イスラム原理主義に基づき、イスラム法など、厳格な宗教的支配を行い、そこには軋轢もあるのですが、長年の戦乱に疲弊したアフガニスタン国民にとっては、まだしも受け入れられる存在でした。
それを、アメリカのブッシュ・ネオコン政権が、9.11の首謀者とする、アルカイダの拠点がアフガニスタンにあり、タリバンがそれをかくまっている、っと言って、アフガニスタンへの侵略的攻撃を開始したわけです。
ですから、タリバン=テロリスト、っと言うアメリカの主張は、口実に過ぎず、根本的に誤っているのです。
戦争で金儲けをするブッシュが、9.11後の国内世論に乗って起こした戦争であり、アメリカこそが「国家テロ」の主導者と私は考えています。
ですから、今の「テロリストとは交渉しない」と言う、ブッシュ政権の強弁は、アメリカとの交際費的に派兵した同盟国(国連軍ではなく、アメリカの自己正当化の隠れ蓑としての多国籍軍)の国民の命を危険ならしめているアメリカは、速やかに捕虜釈放に応じるべきだと考えています。
また、日本も、テロ特措法により、インド洋での海上自衛隊の活動が、アメリカ軍を支え、アフガンニスタン空爆の爆撃機の発進する空母の燃料にもなっているのです。
民主党が、テロ特措法の延長阻止を貫いてくれることを念じています。
以上が私の見解です。皆さんもご自由に意見を表明してください。
逐次のコメント返しはしませんが、眼は通させていただきます。今回に限っては長文も可とします。
(追記:コメント欄で、エレッサール・テルコンタールさんからの指摘を受け、文中のタリバンに関する表現を少しだけ修正しました。記事の全体的意図には無関係なので、気になさらないでください。詳しくはコメント欄をどうぞ。)