2008年01月31日

アメリカ大統領選挙を展望する

 今日のマスコミは、中国製ギョーザの農薬混入事件でもちきりである。政治の方も、昨日の「つなぎ法案」撤回で、与野党対決が一時延期になったのを受け、静かなものである。

 そこで、今日は、アメリカ大統領選を展望してみたい。

 現在、民主党の候補者選びは、ヒラリー・クリントン氏と、バラック・オバマ氏の二人に候補者が絞られつつある。
 一方の共和党では、各州の党員選挙のたびに1位が変わるという混戦の中、当初本命視されていた、ジュリアーニニューヨーク市長が撤退を表明した。これはアメリカでは大ニュースだろう。

 現在のブッシュ政権への不満と失望は大きく、両党の党員集会、選挙の盛り上がりは、民主党の方が圧倒的である。しかも2人の対決という構図で、有権者には非常にわかりやすくなっている。
 この状況で進めば、大統領は民主党から選ばれる可能性は大きい。

 もともと、アメリカでは、民主党の方が党員数が共和党の倍近く多い。しかし、保守として、財界や、宗教右派と結び付きの強い共和党は選挙で民主党に対等以上に戦ってきた経緯がある。
 だが、ここで民主党のオバマ候補が、ブッシュ政治からの「チェンジ」を訴えて、民主党の若手有権者を掘り起こし、投票数でも、民主党の総数は共和党のそれを上回っている。
 この状況と、全米世論調査で共和党では一番人気だった、ジュリアーニ氏の撤退により、ますます大統領は民主党から選ばれる可能性が高まった。

 とすると、実質的に大統領になるのは、クリントン氏とオバマ氏のどちらかになる可能性は大きい。


 では、両者のどちらが勝つだろうか?その結果は、来週のスーパー・チューズデーで、全米の半数近い、22の州で党員集会、選挙が行われ、そこで結果が出るだろう。
 私は、オバマ氏を応援しているが、たぶんクリントン氏が勝つだろう。なぜならば、まず、白人票はオバマ氏から離れる傾向にあるからである。黒人差別は依然アメリカでは根強い。
 また、クリントン氏は、元大統領夫人として、ワシントンの政財界に強いコネがある。組織票での勝負は、クリントン氏に軍配が上がる。


 しかし、2か月前の全米世論調査では、「大統領にしたくない候補」の1位はクリントン氏であり、その率は40%にも及んだ。その意味で、本当に国民の支持を得られるのか、一抹の疑問が残る。
 いずれにしろ、来るスーパー・チューズデーで、決着はつくだろう。もし、オバマ氏が奇跡的に勝利を得れば、その勢いのまま、大統領にまで登りつめるだろう。


 問題は、日本にとって、誰が、クリントン氏とオバ氏マのどちらが望ましいかである。
 実を言うと、オバマ氏の外交政策はあまりよくわからない。ブッシュの戦争外交とは対極のようなイメージもあるが、パキスタンのアルカイダ拠点への爆撃も示唆しており、一概に平和主義者ともいえない。
 クリントン氏は、間違いなく、ネオコン路線を維持するだろう。若干穏健になるだけである。

 その中で、日本にとって重要なのは、日本へのアメリカの債務超過の問題と、中国への姿勢である。

 前者については、クリントン氏は、ブッシュ政権以上に厳しい姿勢をとると思う。ブッシュは経済や外交には詳しくなく、ひたすら軍事力に頼った。その範囲で、日本がアメリカの戦費調達に協力し、アメリカの言いなりになっている限りでは、日本に文句は言わなかった。

 クリントン氏は、そうはいかないだろう。もはや天文学的なアメリカの債務の問題は放置しておけない。その意味で、日本への要求が厳しくなるに違いない。
 また、軍事偏重路線を転換するならば、アジア外交において、中国との接近をするだろう。ここで日本が対応を誤れば、アメリカは日本を二の次にして、対中融和を図るだろう。


 つまり、ひたすら米国に服従していればよかったブッシュ政権時代とは違い、日本は、独自のポリシーを持ち、外交でしっかりとした姿勢を示さなければ、アメリカからも見放されてしまうだろう。
 日本はアメリカ追従を徐々にやめ、うまくアメリカと中国の間で立ち回ることが生き残る道であろう。

posted by 眠り猫 at 18:14| 東京 ????| Comment(1) | TrackBack(5) | 政治

2008年01月30日

国会の私物化はどちらか?

 昨日、揮発油税の暫定税率維持のため、国会審議中に租税特別措置法が期限切れとなることを警戒して、5月末までの暫定延長法案(つなぎ法案)を、自公与党が予算委員会に提出可決し、国会は一時騒然となった。
 しかし、河野衆院議長のあっせんに、江田参院議長も加わり、与野党で協議した結果、この法案は取り下げとなった。


 この法案の目的は、いったん期限切れを迎えてガソリンが値下げになった後、自公が衆議院三分の二再議決で暫定税率が復活した場合、5月以降、ガソリンが大きく値上がりした場合、自公への不満が生じないようにすることだけが目的だった。まことに国民を愚弄した、自らの支持率確保のためだけの、余分な法案であった。取り下げは当然である。

 この法案は無くなったが、その正当性を主張していた、伊吹幹事長などはどう責任をとるのか?このように国会を私物化し、三分の二条項を乱用して、自らの利権温存を図る、自公政権にはあきれ果てるほかはない。一刻も早い衆院選で、彼らから三分の二の議席を失わせなければならない。

 普段は右翼的言説の多い、mixiニュースへのコメント欄を見ても、暫定税率維持に賛成の者は、極小だった。野党は、国会戦術で醜態を見せているが、プラカード持っての実力行使などではなく、具体的な政策論で自公政権を追い詰めていってほしい。そしてその政策を実現していってほしい。


 正直に言って、三分の二条項の乱用を平然と行う、自公政権のもとでは、どんなに抵抗しても、新テロ特措法のように、結局は再議決されてしまうのである。この状況下で、野党が行うべき時は、いたずらな審議拒否ではなく、十分な議論の中で、自公政権の欺瞞と私利私欲に徹した悪辣ぶりを国民の前にあぶりだすことである。
 また、新テロ特措法の時も今回も、民主党の国会対策を「失敗だ」と言いまくる民放マスコミの偏向報道に利用されないよう、もっと、自公の非道ぶりをあらゆる方法を駆して国民にアピールするべきだ。

 確かに民主党は、今回のガソリン国会を政局に利用しているのだろう。しかしそれを言うなら、自公政権側こそ、自らの利権と選挙での集票マシーンの再構築という、私利私欲のみを目的として行動していることを明らかにし、国民にアピールしていくべきだ。

 昨日の記事に書いた山梨県の例は、たぶん全国共通だろう。金丸信の地元だったからというわけでもあるまい。また、道路特定財源の一般財源化をこそ国民は望んでいる。野党は、金額が把握できるこの財源の数字を、どのような政策に振り向けるかを議論し、明らかにしていくべきである。

 自民党は、世襲が続き、国民の視点でものを考えることができなくなっている。道路建設で地方に金を落とすことが、地方の疲弊に対する処方箋だと信じて疑っていない。もちろん昨日の記事で書いたような、利権と集票マシーンに金を落とすことが第一義であるのだが。それは、世襲である自民党議員の、支持者からの要請でもあるのだ。しかし、それら一部の支持者が潤うだけでは、地方の疲弊対策とは言えない。

 ガソリンを値下げすれば、ガソリン、軽油を利用するあらゆる国民の家計に、中間搾取なしで、直接、すぐにメリットがある。道路が今後も60兆円分も必要ではないことは、やはり昨日の記事で書いたように、金があればあっただけ、無駄に必要のない道路を造り続けるのが、自民党と国交省の利権構造である。
 自民党は、60兆円分の道路建設が必要だという根拠を明示するべきだ。それができないなら、暫定税率維持など口にしてはならない。


 議論は、暫定税率にとどまらず、やはり、道路特定財源の一般財源化を目指して行われるべきだ。その中で、具体的な地方活性策、地方交付金への配分の増額(しかし、これでは地方政治家がまた道路を造ってしまう。)などを考え、公表していくべきであろう。
 そして、それにもかかわらず、自公が三分の二を持って強引に法案を通すならば、その時、野党は一層の国民の支持を得るであろう。

 政権交代への王道は、国民にいかに具体的な国民重視の政策を広め、支持を拡大していくことに尽きる。ガソリン値下げ隊も結構だが、政策議論をこそ、深めていってほしい。

 道路特定財源に関する記事は、当面はこれで終わる。
(この記事は、民主党、社民党に送付します。)
posted by 眠り猫 at 23:55| 東京 ????| Comment(0) | TrackBack(2) | 政治

土建腐敗政治の実態を暴け

 今日のエントリーの前に、前の2つのエントリーに寄せられたコメントについて、少しお答えしておきたい。
 私が、大阪府知事選挙の結果の分析が不十分というご指摘があったが、それは全くその通りである。言い訳になるが、先週はパソコンの故障とそのバックアップ、新パソコンの設定やデータ移入などに忙しく、ニュースも見ていなかった。
 そのため、具体的な根拠を示すことはできない。その点の批判は甘受する。ただ、私はきつい言葉を使いながらも、「国民と同じ目線でものを考え、それを丁寧に広報していくことが大事だ」と言いたかったのである。


 さて、ガソリン暫定税率の問題で、全国の自治体首長の連名での税率維持の申し入れがある一方で、マスコミでは、国交省の道路特定財源の無駄遣いについて報じられている。TBS/MBSの夕方のニュース番組の内容は、とある、大阪の地下駐車場の建設費の95%が、道路特定財源から支出されていた。その金額は、95億円。
 200台収容のこの地下駐車場に、総額100億円もの金額が投じられている。しかもこの駐車場の運営会社には、国土交通省から天下りが行われ、一般職員はもちろん、専務4人のうち3人は天下りで、年収1600万円が保証されている。

 このような、腐敗と癒着の構造、道路特定財源の無駄遣いとその私物化が報じられるなかで、国交省職員が、勤務時間中に暫定税率維持に賛成するよう署名を求める活動をしていたことも問題になっている。
 長年自民党の集票マシーンであり、同時に利権の温床であった、道路建設。私もその一端を、自分自身の経験からここで紹介しておく。


 私は20年少し前、山梨県で、会社の用地取得交渉(土地の買い付け)に従事していた。現場は甲府盆地の南のはずれから、笛吹川を渡って対岸の農村地区である。
 当時の時代背景を述べておくと、バブル絶頂期で、株や土地が高騰していた。ゴルフ場建設も盛んで、ゴルフ場会員権が株のように高値で投機的に売買されていた時期である。
 政権は自民党で、特に山梨県を地盤とする自民党副総裁、金丸信の権力が絶頂を極めていた時期であり、首相は竹下だった。いずれも土建利権政治家の代表であった。


 ここで土地の買収交渉をしていた私は、まず、地主を訪問するために、甲府市の周辺をあちこち車で回るのが日課だった。
 そこで見たもので異様なものが2つ。まず、甲府盆地南部の稲作地帯で、田んぼが広がる平地のど真ん中に、全長300mほどだけの、片側2車線、中央分離帯と歩道付きで並木まで植わっている、超高規格道路が伸びていた。ちなみに、日中そこを通る車を見かけたことは自分以外1度も無い。何しろ300mの両側は1車線のみの歩道もなく、路肩は田んぼと直接接している、古い道路につながっていただけであるから。
 この異様な道路建設の理由は後にするとして、2つめの例へ。


 同じように地主のもとへ行くために、山道を4WDの車でがたがた登っていくと、土砂崩れの跡の復旧として、未舗装のでこぼこ道だったのが、数十mだけ、前述と同様の高規格道路に、隅っこには小さいながらも公園まであった。もちろんここは山中の森の中で、子供が遊びに来るはずもない。ちなみにその山道の奥には、1世帯の牧場があるだけだった(この人が地主)。

 この異様な、明らかに無用と思われる高規格道路の建設には、行政には次のような言い分があった。私が、当時の建設省の出先機関の技官から直接聞いた話であるから間違いは無い。
 「予算状況に左右されるので、達成がいつになるかはわからないが、道路計画を策定してあり、いつかは、その路線の全道路が、高規格道路になる予定」だというのだ。道路計画の策定は、行政(県や国交省の出先)の仕事であるが、そこに金丸などが介入しているのである。

 まず、必要性の有無からすれば、上記のように、誰も通らない道を、そこまで高規格にする必要はない。そして、その高規格道路計画の達成はいつになるやら未定で、予算が取れたら一部だけやるという方法である。これでは、道路特定財源がある限り、不必要な道路を造り続けることになるわけである。
 そして、このような高額の道路を造る際には、入札は談合で高い値で決まり、そこから官僚や政治家はバックペイを得る。そして選挙の時は、土建屋が集票マシーンとなって動く。これが、自民党の土建行政の基本であった。


 コイズミ改革で、土建利権政治の破壊が進んだ。しかし、コイズミは破壊だけしてフォローをしなかった。そのため、地方に落ちるお金が減り、地方の疲弊を招いた(ことはこれだけでは無いが)。自民党の集票マシーンもほころびを見せ、結果、昨年7月の参院選で、自民党は地方の議席を多く失った。
 福田政権が、道路特定財源の一般財源化に消極的なのも、その一部である揮発油税の一部暫定税率の継続に前向きなのも、その本音は、土建政治の復権と、それにより、崩壊した地方の集票マシーンの再構築を図っているからにすぎない。つまり、地方に道路を造るためではなく、自分たちの選挙のために、道路特定財源を死守しようとしているのである。
 この問題を政局に利用しようとしているのはどちらかといえば、民主党もそうだろうが、自民党の方が悪辣である。その真実を伝えたい。


 さらに、金丸信についていえば、彼はすでに完成しているが、リニアモーターカーの実験線を、山梨に誘致し、全長50キロの大部分がトンネルという、巨額の国家プロジェクトを行った。しかし、最近中央リニア新幹線の構想が、JR東海から出されたが、それまでの20年間、この実験線で利益を得た人は研究者以外誰もいない。
 金丸は、この実験線の建築にあたって、そこで使用される膨大な量のセメントの納入に際し、自分の息子を社長として登記したペーパーカンパニーを必ず通すことを、業者に強要し、書類の上だけで、セメントを扱ったように装い、実際には何もしないで、セメントの金額から、マージンを得ていたのである。金額は不明だがトンネルの多い工事の規模からして、数十億円の金を何もせずに得ていたのである。


 このような、土建政治にまつわる、利権と集票マシーンの構造は、長年自民党を支えてきた。福田政権は、この構造を維持・復活させようとして、道路特定財源の一般財源化に反対し、暫定税率の延長をしようとしているのである。そこには、地球環境の問題意識などない。地方の疲弊へのいくらかの効果はあるだろうが、土建業者など、一部の人と政治家に金が落ちるだけである。この政治家には、地方の首長や議員も含む。だから、彼らは暫定税率の維持に積極的なのであり、私利私欲のために、国税を食い物にしようというのである。


 野党は、この腐敗・利権の構造に、もっと突っ込むべきである。民主党の国会議員、地方議員にも、同じような利権屋がいるために、追及の手がおろそかになってはならない。「肉を切らせて骨を断つ」つもりで、自民党の腐敗を暴くべきだ。そのため、元土建族のドン、小沢代表に類が及ぶとしても、真に政権交代を目指し、国民政党足らんとするならば、ためらうべきでは無い。

 また、前述の民放のニュースのように、この利権、癒着の構造をどんどん暴いてもらいたい。自民党(地方も含む)、国交省、土建業者の政官財の「鉄のトライアングル」を破壊することが必要である。
 そして、その分の予算で、特定集団の懐に入らないようにしながら、地方を含む国民生活の改善のために、税金を無駄なく使うべきである。
 そのためには、野党は、道路特定財源による地方活性化に代わる、国民生活活性化のための施策を策定し、大々的に公表していくことも必要である。

 野党の奮起に期待したい。
(この記事は、民主党と、社民党に送付しました。)
posted by 眠り猫 at 11:36| 東京 ????| Comment(2) | TrackBack(14) | 政治

2008年01月28日

大坂府知事選を受けて

 プロバイダトラブルでご迷惑をおかけしています


 プロバイダのトラブルで、28日22時現在、今日の記事やコメントが表示されない箇所が出るなど、ご迷惑をおかけしています。
 私のパソコンでも、普通にブラウザから入ったのでは、新記事が見られませんし、コメントはついているものの、表示されていません。私の方では何もできませんが、もうしばらくお待ちください。


 さて、それでも、昼にアップした大阪府知事選挙に関しての記事には多くのアクセスをいただいています。半日で、従来の1日分以上のアクセスになるのは間違いなく、この選挙結果への関心がうかがわれるものとなっています。
 コメント欄にも書きましたが、私は衆愚という言葉は使っていますが、別に大衆を罵倒する気も無いですし、それでニヒリズムに陥る気もないです。

 かつて、ロシア革命前夜、「人民のなかへ」(ブ・ナロード)を合言葉に、ロマノフ王朝支配からの革命を目指して、農村に入って行った理想に燃える学生たちは、農奴制だった当時の農民の意識の低さと、かえって官憲に通報されて逮捕されるなどして、革命への情熱を失い、ニヒリズムやアナーキズムに堕落していきました。

 私の衆愚(今後は「B層」ということにします)批判は、これを踏まえたもので、まず、大衆の平均レベルは、さほど高くない。長いものには巻かれろ、目先の利益や快不快だけで行動を決定しているという事実から目をそらすことなく、似非エリート意識から、「大衆を衆愚というのは僭越だ」などという綺麗ごとを排して、現状を直視して、それに対応した選挙対策をとることこそ重要と考えるものです。


 もちろんそれが、単にタレントを候補にするという安直なものでは駄目です。やっても候補者に限界がありますし、実務の応力に疑問が残ります。
 私が主張したいのは、まず、国民に(B層にも)わかりやすい政策とそれを説明する言葉の吟味、そして繊細で綿密な広報活動が必要だと思うのです。
 「B層」の基になった、コイズミの調査会社スリードでの調査結果は、選挙で勝つために、国民のどのような階層に重点的にアピールしていくかを調べたもので、そこで出てきたのが、政策はわからないが、コイズミのパーソナリティを感覚的に支持する、ミーハー主婦層などを「B層」と定義して、そこへのアピールを強めるという戦術でした。
 それが実を結んだのが、コイズミ郵政選挙で、ワンフレーズ(わかりやすさ)、「カイカク」を大声で叫ぶ(大衆の味方という実は誤った見方を植えつける)などの手法で勝利したもので、野党も、国民には広義の「B層」が多いということを前提に、コイズミの真似でも良いから、分析をしっかりして、対策を考えていくべきだと思うのです。


 私は、「B層」を嘲笑して、府知事選の負け惜しみを言っているのではなく、「現実を見よ」と言っているに過ぎません。そしてそれを自らの課題としても考えていきたいと思っているのです。

 大衆の関心は、「政治」には無いかも知れませんし、理解もしていないかも知れません。しかし、「日々の生活」にはだれしもが深い関心を持っているはずです。
 ですから、今の日本の国民が置かれた状況を考えるに、「生活密着」は、わかりやすく身近なテーマです。ですから、利権集団の自民党とは差別化して、生活重視のリベラル政策を打ち出して、それをわかりやすく説明する。それが野党には求められます。その意味で、インテリさんには評判の悪い「ガソリン値下げ隊」も、私は別によいのではないかと思うのです。

 小泉は世論操作、大衆操作をしました。国家主義者で、国民を人格のある個人と見ない安倍は、参院選で惨敗し、世論からもさんざん叩かれました。
 この違いこそが、国民に対する姿勢で、選挙は動かせるという証拠だと思うのです。ですから、リベラル政策の提言と広報と実行。これが野党の政権への道だと思います。

 以上で、大阪府知事選に関する記事はもう書きません。では。
posted by 眠り猫 at 22:20| 東京 ????| Comment(11) | TrackBack(9) | 政治

橋下当選に見る、B層(衆愚)の力

 「B層」という言葉は、言い換えると、「衆愚」に近い。実際の定義はコイズミ政権に対する有権者の姿勢を分類したものだが、今は幅広に使われているが、その中でも、今回の大阪府知事選挙では、「衆愚」というB層の票による、橋下勝利と言えるだろう。

 まぁ、反権力の大阪などとうそぶきながら、最も保守サイドにへつらう言動をしていた橋下を応援したやしきたかじんもその正体を曝したわけだ。また、大阪人はテレビバラエティか、スポーツ新聞しか読まない人が多いということもこれで証明された。

 一方で、野党側の候補の方が良かったかどうかは、わからない。しかし、マニフェストを読んだ限りでは、橋下のもとでは弱者は切り捨てられていくだろうことは予想できる。それでも大差で橋下を勝たせた大阪府民は、自己責任である。だから、とやかく言うつもりはない。


 ただ、問題として残されるのは、やはり、B層=衆愚の数が多く、それでも、国民平等の観点から、彼らも1票を持っており、今回のように、有名人であれば、あまり知られていない大学教授などは負けてしまうことを意味する。
 大阪府民は、自己責任で、橋下の政治を受けるので、どうなっても知らないが(また、たぶん何も変わったことはできないだろうし。)、国政選挙で、衆愚政治爆発の「コイズミ郵政選挙」のような事態はもう避けたい。

 それを回避するために、ネットだけでなく現実社会でも何かしていかねばならないと思っている。

 よく、「政治ブログの限界論」が言われる。私はその通りだと思っている。それでも、何もしないよりはましと思い、ブログを書き、そしてその記事をいくつかの野党に送り続けている。何もしないでせせら笑っているだけのニヒリストや、ブログ言論に過大な期待を抱いているブロガーのどちらとも意見を異にする。リベラル系政治ブログに比べたら、ネット右翼のブログなど、屁の突っ張りにもならんです。

 でも、やはり、閉じた世界である、ネットの中の、さらに、「読みに来てくれることを待つしかない」ブログでは、限界は多かろう。
 衆愚政治を打破するのは容易ではない、歴史的にも数千年の昔から、民主主義は衆愚政治に陥ってきた。
 しかし、今の日本を取り巻く情勢は、日本が滅びないためには、今の自公政権打倒が第一歩という私の認識は変わらない。しかしそれだけでは不十分で、今の野党に対しても政策提言なお働きかけるべきだろう。実際には自分自身が政治活動に身を投じることも考えられるが、日々の生活に追われる私にその余裕は無い。
 今後も、理想に少しでも近づくために、何ができるか考えていきたい。

posted by 眠り猫 at 12:54| 東京 ????| Comment(8) | TrackBack(4) | 政治

2008年01月27日

パソコン環境、復活しました。

 とりえずご報告まで。
 新しいPCに、全データを移し、新しいソフトも入れ、動作確認もできました。
 明日から、記事を再開いたします。
posted by 眠り猫 at 18:51| 東京 ????| Comment(1) | TrackBack(3) | 日記

2008年01月23日

パソコンが壊れました。当面記事が書けません

 昨夜の夜から、PCが異常で、記事更新が不可能です。
 新しいのにしますので、当面、更新できません。

<記事とは無関係ですが、大阪府知事選橋下落選キャンペーンです。>
http://jp.youtube.com/watch?v=4Ci_babTgzc&feature=related
http://jp.youtube.com/watch?v=fesPvVf4iOI&feature=related
http://jp.youtube.com/watch?v=OfaMRF-pELU&feature=related

 ※「反戦な家作り」の明月さんの記事で見つけました。
http://sensouhantai.blog25.fc2.com/blog-entry-487.html
 無断転載ですが、転載する方が明月さんの意思にも沿うと思うので、広めてください。
posted by 眠り猫 at 20:50| 東京 ??| Comment(5) | TrackBack(6) | 独り言

2008年01月22日

力作が雲散霧消したので、昨日はふて寝しました。

 今、国会で最大の争点になっている、ガソリンなどの揮発油にかけられている、暫定税率の延長か、期限切れ廃止かの問題について、鋭い記事を書こうと、力作の記事を書いていたのですが、壊れかけているパソコンが、突然ダウンし、ほぼ完成しかけていた記事が、消えてしまいました。それも2回も。
 もう、気力も時間もありません。今日はふてくされて寝ます。

 結論だけ書くと。
○ 暫定税率は廃止するべきだ。
 なぜならば、廃止された分の金額が全て、直接、国民の家計に入ることにより、無駄なく迅速に、かつ平等にガソリン使用者のメリットとなる。

○ 自民党案では、いったん税として国や自治体に入ったお金が、道路整備費として、地方などへ公共事業として配分されるが、このシステムは、昔の自民党の土建族の利権構造であり、税金が、自治体の首長や官僚、それを取り巻く土建業者の懐に多くが消えてしまい、地方には不要な高規格道路などのコンクリート代などに消えては、国民は少ししか潤わない。

○ 上記のことは、昨年、福島和歌山宮崎各県の知事が、談合などの汚職で逮捕されたことを見れば、如実にわかる。
 今日、全国知事会が、自民党案支持の意見を表明したが、それは地方の末端までの人々の声を代弁していない。自らとその取り巻きへの利益誘導のための欺瞞である。

○ 上記のことを、民主党は、もっとわかりやすく、国民に説明するべきだ。また、暫定税率分だけでなく、道路特定財源の一般財源化も含めて議論し、その財源でどのような施策を行うのかまで、しっかり国民に説明するべきだ。

○ そうすれば、絶対に選挙に勝てる。勝つための努力を惜しむな。政策を語れ。

 以上です。疲れた。

<記事とは無関係ですが、大阪府知事選橋下落選キャンペーンです。>
http://jp.youtube.com/watch?v=4Ci_babTgzc&feature=related
http://jp.youtube.com/watch?v=fesPvVf4iOI&feature=related
http://jp.youtube.com/watch?v=OfaMRF-pELU&feature=related

 ※「反戦な家作り」の明月さんの記事で見つけました。
http://sensouhantai.blog25.fc2.com/blog-entry-487.html
 無断転載ですが、転載する方が明月さんの意思にも沿うと思うので、広めてください。
posted by 眠り猫 at 22:06| 東京 ????| Comment(3) | TrackBack(3) | 独り言

2008年01月21日

「政局」を語るのはたやすい。論客は「政策」を語るべし

 「政局を語る」とはどういうことか?
 私としては、「政党の離合集散とその勢力関係を論ずる事」と、ここでは定義したい。
 政局を語るのは、政治ニュースや政治ゴシップが好きなマスコミの煽りもあって、ほとんどの人が好きだろう。私も嫌いではない。
 それは、ある意味、戦国乱世でどの武将が優位に立つかを推測して論じることに近い。

 しかし、私達、一般の国民は、政治家の動向や意向、内心の動きなどをうかがい知ることは出来ない。夜毎高級料亭で密談が行われている内容を知ることはできない。
 そのような状況で「政局を語る」のは、いわゆる「床屋政談」の域を出ない。はっきり言えば、現実に何の影響力も無く、無意味な議論なのだ。
 政治に関心を持つこと自体は大変よいことである。民主主義の主権者として望ましいことだ。
 だが、「政局を語る」だけでは、推測や憶測でああだこうだと言い合うばかりで、何も生み出さない。

 政党を中心とした、議院内閣制の日本において、政党の離合集散に関心が集まるのは当然ではある。しかし、それを、一般の国民が左右することはまず出来ない。結局は政治家達の動向の結果を受けて、選挙での投票行動に結びつけることしかできない。

 では、私達、一般の国民が、語るべきこと、また政治家に求めていくことは、私は、「政策」だと思う。
 「政策」の決定も、政治家や官僚の手になるもので、確かに政局と同様、一般国民に手は出せないかに見える。
 しかし、国民が、主導的に政策を議論し、提起し、政党・政治家に突きつけて行くことにより、具体的な生活や社会をどうするべきかを働きかけていくことが出来る。
 そこで、私はこのブログで、基本的に「政局」は語らないことにしている。私に出来る範囲で、できるだけ「政策を」語ることを目標にしている。

 確かに私は経済に弱い面があり、数値を示して、政策を語るのは苦手である。しかし、法学部で学んだことを元に、憲法で保障された、基本的人権、特に自由と平等、そして生存権を守り、より良くしていくことへの政策を提言をすることは出来る。
 だから私は、このブログでは、「政策」を述べているつもりである。

 残念ながら、政治ブログ界においても、単にスローガン連呼型の、「政局論」のみのブログも少なくない。それはそれで、国民運動の盛り上げとして、無益では無い。
 しかし、そこに「政策」なくしては、一体どの政党に投票するべきなのか?どのような政策を標榜する政党を選ぶのか、が見えてこないだろう。

 違う側面から見てみると、「政局」とは、既存政党の分裂や結合と言った、「合従連衡」の議論である。政党中心の政治では、政局=政治のように見えなくも無い。
 しかし、政治とは本来、国民の求める政策を実現するために、私的集団である政党を作ったり、支持したりして、国民の望む政治を実現することが第一義であり、政党はその手段であるに過ぎない。

 こうして考えると、政局だけを語っても、それは政治ゴシップ誌と、なんら変わる事は無く、無用な議論に過ぎない。
 政策を語ること。そしてその実現のために、仲間を集め、政党や政治家に働きかけ、自分達の望む政策を実現させていくことこそが、国民に出来る政治への関与なのである。

 選挙の時、政党名と候補者名だけを連呼する選挙カーを苦々しく見つめた経験は多くの人にあるだろう。それでは政治とはいえないと言うことで、マニフェストを用いた選挙が行われるようになった。まさに、「政策論」が求められているのである。

 国民は、狭くは政治ブロガーは、政策論を展開し、相互に補い合ったり、議論を深めたりして、その結果をブログと言うツールで、多数の国民に発信して行ってこそ、「政治ブログ」であると私は考える。
 スローガン連呼、政局への憶測だけに終始するブログは、面白半分の人の耳目は集めるかもしれないが、実際の政治への影響力はほとんど無いのである。

 他の人は知らない。私は以上のような考えで、このブログを書き続けていく。

<記事とは無関係ですが、大阪府知事選橋下落選キャンペーンです。>
http://jp.youtube.com/watch?v=4Ci_babTgzc&feature=related
http://jp.youtube.com/watch?v=fesPvVf4iOI&feature=related
http://jp.youtube.com/watch?v=OfaMRF-pELU&feature=related

 ※「反戦な家作り」の明月さんの記事で見つけました。
http://sensouhantai.blog25.fc2.com/blog-entry-487.html
 無断転載ですが、転載する方が明月さんの意思にも沿うと思うので、広めてください。
posted by 眠り猫 at 21:33| 東京 ????| Comment(1) | TrackBack(6) | 政治

揮発油税暫定税率の攻防とその他のこと

 ガソリンなどの揮発油の価格に課せられている暫定税率の維持が、当面の国会運営での争点化すると言う報道がある。
 確かに、道路特定財源のうち、揮発油税の暫定税率が、この3月末で期限切れになるのに対して、自民党は、今後10年延長すると決めている。
 一方で民主党は、暫定税率を廃止し、ガソリンを1リットルあたり25円引き下げると主張し、「ガソリン値下げ隊」なるものを発足した(私はこういうパフォーマンスは嫌いだ)。

 この問題は、単に暫定税率に関する問題だけで済むものではない。
 揮発油税を含む、道路特定財源の一般財源化の議論や、これらの税を何に使うか?などの問題が関連してくる。
 特に、この財源で道路を作ることにより、参院選で自民党に逆風が吹いた、「地方」への、公共投資のばら撒きを福田政権は目指している。
 しかし、数日前に私が書いたように、地方への公共投資が地方の経済的セイフティネットをなしていたのは事実であり、そこに利権構造、談合などの腐敗構造があったのも事実とは言え、自民党の退潮を食い止めようという福田政権の思惑は、話としてはわかる。

 一方で、民主党や社民党は、揮発油税の暫定税率撤廃とも関連して、道路特定財源全体を一般財源化するよう求めている。
 実は、コイズミも、「カイカク」の中で、道路特定財源の一般財源化を行おうとして、果たせなかった経緯がある。

 それぞれの政党の思惑や、直近の政党支持の関係で、この問題は複雑に絡み合っているが、道路特定財源の一般財源化により、自民党土建族の利権を破壊しようとしたのはまずコイズミであり、一連の「カイカク」路線で、その目的は達成されてきている。それゆえにこそ、道路特定財源の一般財源化阻止は、自民党土建族にとって、絶対に譲れない最後の牙城なのである。
 ただ、コイズミは、決して国民のためにこれを行ったのではない。単に利権構造を変えて、自分の派閥が癒着している企業群と利権をわけあっているもので、道路特定財源が、一般財源化されたとしてもその財源を国民のために使う意図はコイズミには全く無かった。

 それに対して、民主党、社民党が主張している道路特定財源の一般財源化は、それを、道路建設目的だけでなく、そのほかにも転用し、リベラル的政策への投資をしようと言うのが、その主張である(一応それを標榜している。)。

 さて、そうすると、昔からのやり方で、地方に道路工事と言う公共事業でお金を落として、地方の疲弊を防ぎ、自民党への支持をつなぎとめようという福田政権の方針と、今までのやり方を抜本的に改めて、道路特定財源を一般財源化して、セイフティネットの構築などの国民生活のために使おうという民主党、社民党の方針のどちらが国民のためになるのであろうか?

 コイズミが進めた新自由主義による、格差、特に地方格差の拡大問題は看過できる状況には無い。一方で、格差は地方格差だけでなく、都市部の労働者や、生活保護受給世帯などへのセイフティネットがコイズミにより破壊された結果の格差も進んでいる。

 つまり、自民党福田政権も、民主党、社民党の主張も、「反コイズミ・反新自由主義」と言うことが明白になったと言える。その点は、国民にとっては良いことである。
 しかし、私は、支持政党云々に基づくのでは無く、客観的にこの状況を見て、民主党、社民党の主張の方に軍配を上げる。

 その理由はまず、自民党土建族の利権漁り構造は依然温存されており、表向きの地方への公共投資による地方救済と言うことがある程度達成できるにしても、税金のかなりの部分が、自民党議員とその取り巻きと、談合体質の一部土建業者の懐に消えるのは今までどおりなのである。
 それに対して、民主党、社民党が主張する、道路特定財源の一般財源化により、その資金を国民全体へのリベラル的生活救済政策に使うというのは、その配分等に議論の余地はあるが、方向としては、国民全体に福利をもたらすことができ、また、現状では民主党、社民党は、その政策の実行に当たって、利権をむさぼれるような状況には無い(一部、元自民、民社系の民主党員にはその影はあるが)以上、税金が無駄に使われることを防ぐことが出来る。

 以上のことから、私は民主党、社民党の主張を支持するが、ここで一つ注文をつけたい。
 民主党は、単に「ガソリン代を25円引き下げる」っと言う、わかりやすい争点を主張するのも良いが、道路特定財源を一般財源化して、何にどう使うかを、もっと政策論として明確にしてほしい。
 「ガソリン値下げ隊」の決起も結構だが、肝心のリベラル政策による格差解消への道筋について、国民に説明、宣伝する義務が民主党にはあると思う。
 その政策論争があってこそ、暫定税率の引き下げだけでなく、道路特定財源の一般財源化に関する国民の支持も得ることができる。
 さらに言えば、その説明なくしては、地方は、地方の土建業者を中心に、旧来の利権構造である、福田政権の方針を支持するだろう。今まではそれが当たり前のことだったのだから。

 民主党が、地方の支持も得るためには、この部分で、地方にも配慮するということ(参院選で主張した農家への個別所得保障などのように)を、公約として明言してこそ、全国民的な支持が得られるというものである。

 自民党福田政権は、コイズミが破壊した、かつての土建利権構造を通して、地方の票を再び集めようとしているのだから、民主党は政権獲得を目指すのなら、新しい政策で、地方を含めた国民全体の支持を得て、自民党に勝利するべく、具体的な政策論争を福田政権に対して挑むべきなのである。
 それこそが政権獲得への王道である。

(この記事は民主党、社民党に送付します。)

<記事とは無関係ですが、大阪府知事選橋下落選キャンペーンです。>
http://jp.youtube.com/watch?v=4Ci_babTgzc&feature=related
http://jp.youtube.com/watch?v=fesPvVf4iOI&feature=related
http://jp.youtube.com/watch?v=OfaMRF-pELU&feature=related

 ※「反戦な家作り」の明月さんの記事で見つけました。
http://sensouhantai.blog25.fc2.com/blog-entry-487.html
 無断転載ですが、転載する方が明月さんの意思にも沿うと思うので、広めてください。
posted by 眠り猫 at 01:28| 東京 ????| Comment(5) | TrackBack(23) | 政治

2008年01月20日

日本がとる道は、脱米しかない。

 新自由主義と言う経済思想の実践は、競争の推奨により、優勝劣敗を明確にすることにある。競争の結果、勝者は利益を得るが、敗者は貧しくなる一方である。それが格差社会を招く。
 この格差は、国内の企業同士、また企業の競争の犠牲となり、賃金を抑えられる労働者の貧困化にも影響する。

 しかし、競争の勝利者は、その収益により、より強くなり、競争のはずが、強者はより強く、敗者はより弱くなる、「格差の固定化」が起きる。
 そして、この新自由主義と言うのは、アメリカが、「グローバルスタンダード」と言うことで推し進めた政策であり、日本を含む先進国でも、大企業(強者)の側に立つ為政者によって、「国際化」の名の下に導入、拡大が行われたのが、この10年である。

 競争の勝者は、利益を出し、それを経済の数値化によって見ると、経済は活性化したかに見える。しかし、実際には、勝者のみが繁栄を謳歌し、敗者は格差の底に追いやられる結果となる。
 そして、最大の問題は、「グローバルスタンダード」と言うものが、実は「アメリカンスタンダード」であり、世界的にはアメリカ独り勝ちの様相を呈する。「アメリカンスタンダード」においては、商取引、証券化、M&Aなど、全て、アメリカが得意とするジャンルを「スタンダード」として普及させたために、その方法に慣れたアメリカが勝利するのは当然のことである。
 結果として、特に金融業界において、アメリカに富が集中する結果となった。日本でも多くの金融機関が、アメリカの金融機関の傘下におさめられてしまった。

 しかし、肥大化したアメリカの金融業界が、今、サブプライムローンの焦げ付きと言うことから、景気後退の瀬戸際に来ている。
 「アメリカンスタンダード」の下で、アメリカ中央集権になってしまった、日本を含む、アメリカ経済圏諸国は、アメリカにこれまで富を奪われてきた上に、今回のアメリカの景気後退の余波を直接受けるであろう。

 これは、経済においては、上記のアメリカンスタンダードの盲目的導入をした、コイズミ、竹中平蔵の現実経済を見ない経済政策の結果である。また、日本は外交においてもアメリカに盲従することのみを戦後ずっと続けてきた。
 一時問題になった、日米経済摩擦問題は、コイズミ政権下で、日本が一方的に譲歩する形で問題が解消しただけで、日本が利益を得たわけではなかった。

 今の日本は、あまりにも対米従属が進み、その間、経済の空洞化、内需の没落などの結果、自律的に経済政策を打つのが難しくなっている。そしてアメリカの景気後退はアメリカ以上に大きなダメージを日本経済に与えるだろう。
 今のまま、「アメリカンスタンダード」の下で、日本の経済的自立と、繁栄は2度と訪れないだろう。

 日本が、「経済大国」を指向するのは、もはや誤りだと言えるだろう。
 弱体化した日本経済、社会を建て直し、大国ではなくても、安定して国民が安心して暮らせる国家にするためには、日本の経済、社会を根本から作り直す必要がある。
 その第一歩として、まずは、あらゆる面での「脱米」が必要であると考える。
 「脱米」と言っても、「反米」ではない。今後も、最大の消費国としてのアメリカとの貿易関係は重要であろう。
 しかし、アメリカ経済に過度に依存し、アメリカの富みの収奪のための「アメリカンスタンダード」からの脱却をしないと、日本は、アメリカの従属国としての存在でしかなくなり、ますます落ちぶれていくであろう。特にアメリカの国債を買い続け、国際貢献の名のアメリカの戦争外交への追従は、日本の孤立化と経済的負担増だけを招き、日本には何のメリットも無い。

 「脱米」はいきなりは出来ないだろう。しかし、他の場合と違って、「創造の前に破壊」は必要ない。日本の経済と外交の主眼を、徐々に中国を重視したアジア中心のブロック経済に軸足を移していけばよい。そして東南アジア、南アジア全体として、相互補完の戦略的互恵関係に立ち、アメリカと対等の立場で貿易、外交を行うことが、今後日本が生き残る道であると考える。

 また、基軸通貨をドルからユーロに変えていくこと。アジア内部にあっては依然として科学、工業面で先進的立場にある日本が、環境技術を中心に、アジアの中で名誉ある地位を得ることができれば、アジア全体の繁栄とともに、日本も繁栄を享受できる。

 これを徐々に進めていくのが今後日本が生き残る道であろう。
 中国との関係は難しいのは間違いない。しかし、相互補完関係が築けるのは中国との間である。アメリカとは競争関係の中で、むこうのルールで戦うのだから、負けるしかない。
 他の東南、南アジアの発展のためにも、日本の環境技術や基礎研究は生きるに違いない。
 資源もアジア圏内で相互融通が出来る。地理的近さも含めて、今後アジアを重視していくことは、日本にとって、必要かつ重要な課題と言える。

 「脱米入亜」。これが、あらゆる面で日本が21世紀に生き残っていくための方策であると考える。
 そのためにこそ、今の、そして民主党でも小沢氏が主導する、対米盲従姿勢は、改めなければならない。
 アメリカは怖い国である。逆らえば何をするかわからない。また日本の政権党に、戦後資金援助(岸信介へのCIAの資金供与)や情報操作(読売新聞へのアメリカの関与)をして、対米従属の保守政権を作ったのはアメリカである。
 その意味では、真に日本が戦後体制から脱却するには、アメリカとの距離をとることが必要であり、そのためにもアメリカの傀儡政権といえる今の自民党政権を打倒する必要がある。

 ここまでの考えは、多分右派民族主義の方の思想とも共通するだろう。
 ただ、私は、日本がその過程で、アメリカに対抗する軍事的プレゼンテーションを強化する、また核武装と言う考えには否定的である。国家経済の根幹を軍事で賄っているアメリカに対抗するのは技術、規模、金額的に不可能であり、また、非生産的な軍備に金を費やすのは得策とはいえない。
 「軍事的プレゼンテーション」=国力または国の尊厳と言うのは戦前の帝国主義時代の妄想である。

 平和的に徐々に、脱米を進める。繰り返すが、反米ではなく距離をとるということである。
 それには時間もかかるし、努力も必要だが、まずは、対米盲従の自民党政権の打倒から始めるが最初の1歩であると考える。
 そのためにも、政権交代あるのみである。

 ちなみに、私はハリウッド映画が大好きで、アメリカンポップス、ジャズも好む。「脱米」と言っても国粋主義に陥る必要は無い。アジア経済圏とアメリカとの良好な関係が築ければそれに越したことは無い。
 アメリカンスタンダードの急激な導入とその悪影響への過激な反発の結果、反米大陸となった、かつての「アメリカの裏庭」、南アメリカ諸国の轍を踏むことは無い。一方で、彼らに出来ることが日本に出来ないはずも無い。より平和的に行えば良いだけである。
 深謀遠慮が必要とされるであろう。
posted by 眠り猫 at 01:26| 東京 ????| Comment(2) | TrackBack(2) | 政治

2008年01月19日

福田首相の施政方針演説を聞く

 昨日から通常国会が召集され、午後には、両院で福田首相の施政方針演説が行われた。
 私は普段は国会中継などは見ていないが、昨日はたまたまNHKをつけたら、福田首相の演説の最中だったので、最後まで聞いた。

 やはり、施政方針演説だけあって、この人の特徴である、醒めた、とぼけたような口ぶりではなく、力を入れて演説していた。

 特筆すべきことは2点。1つは安倍前首相の国家主義的なイデオロギーに満ちた施政とは一線を画す内容であった。教育改革、改憲いずれに対しても、それを重要な課題とした安倍前首相と違い、議論をしていくという程度にトーンを落とした。
 これは、やはり、安倍政権が、発足半年で参院選で歴史的大敗北を喫した反省からだろう。

 そして同じ反省の下から、国民生活重視の姿勢を打ち出すために、強い権限を持った、消費者に関する施政を行う部局の新設を謳った。福田首相にとっては、これが目玉とも言えるものであったに違いない。

 しかし、批判的に眺めている私からは、いくつか疑問がある。
 まず、「消費者」と言っているが、それは、国民全体と重なる「生活者」と同義なのだろうか?
もし、同義なら、賃金の引き上げ、不正規雇用の見直しなど、今まで財界の意のままに行ってきた、労働報酬の切り下げにも踏み込むことを意味する。
 わざわざ「消費者」としたのは、この問題から逃げているのではないかと思う。最近行われている、寒冷地における灯油への補助制度のようなものだけを意味しているとしたら、それは一時しのぎの、しかも予算に制限された施策にとどまるだろう。
 「生活者」を対象として、財界の意向を排除して、勤労者の賃金上昇、また生活保護世帯などへの給付の強化を謳うべきであったと思うがどうか。財源は企業の利益への累進課税、アメリカ国債の売却などで、ある程度は賄えるはずである。

 次に、消費者に関する施策を行う部局の設置時期、内容について、全く具体性が無かった。本気で行おうとしているのか、疑問に思う。
 本気であれば、野党も反対はしないだろう。なのに、具体性が無いため、議論すら出来ない。

 これが、福田首相の施策の目玉だとしたら、あまりにも曖昧すぎる。
 施政方針演説だけでは、具体的なものは見えないのかもしれない。しかし、ならばすぐに、法案の提出や政令の改正など、新組織設置に必要な対応をするべきだろう。
 その辺は、今後の各野党の代表質問でつつかれると思うので、そこを見守る必要がある。

 結局、今回の演説では、内容、時期ともに、具体的なことは何も述べられなかった。
 安倍のように、狂信的な復古主義者で、国を支配するための強権的イデオローグを持つ人物は、言語は明瞭であった。その分、意味不明な「美しい国」は、非常に叩きやすかった。
 そして、国民は、国家主義的イデオローグなどよりも生活改善を望んでいることが、7月参院選で明確になった。
 福田首相は、その点は理解して、今度の演説に向かったものと思われる。
 しかし、安倍カラーからの脱却はわかるが、現在の格差社会の元凶である、新自由主義路線についての見直し云々は一切聞かれなかった。
 たとえ消費者に関する部局が出来たとしても、それは、継続的に生み出される格差と弱者に対する、その場しのぎの施策しか打てないだろう。

 最近明確になりつつある、アメリカの景気後退は、日本経済も直撃するだろう。そうなったら、企業はますますリストラや賃金抑制に動くだろう。
 この部分の見直しなくしては、真に国民生活のための施策が打たれるとは到底思えないのである。
 その意味では、経済政策への言及が無かったのは気になる。
 明らかに今の日本経済は、外需中心の輸出関連企業と金融機関だけが繁栄し、それ以外の業種では、不況感はぬぐえていない。
 国民生活は、実質所得が9年連続減少するなど、大本営発表の景気拡大の恩恵を、大多数の国民は受けていない。
 その状況下で、景気の先行きが不透明になってきた今、喫緊の課題は、経済政策の見直しにあると思うのだが、施政方針演説では何も述べられていなかった。

 新自由主義、アメリカンスタンダード、賃金抑制政策を容認し、国際競争力強化を標榜しながら、一部大企業の収益だけが史上空前の額になっているという今の状況をどう見直すのか。
 それなくして、国民生活の改善もまたありえないだろう。
 実際には、国際競争力強化と言いながら、利益の大部分は内部留保と、役員報酬のお手盛りに使われているという現実を、強制的にでもあらため、儲かっているところからは利益に応じた税金を払ってもらうのが筋であろう。または労働再分配に回して、内需を刺激するかである。

 従来の新自由主義を改めようとしない、福田政権下で、国民の生活の向上は得られない。
 表面的な「消費者」重視方針は、やらないよりはましであるが、十分ではない。
 自民党支持勢力からの批判を怖れて、表面的な発言に終始した、今回の施政方針演説は、全く評価に値しないと言える。
posted by 眠り猫 at 01:31| 東京 ????| Comment(4) | TrackBack(1) | 政治

2008年01月18日

「大連立」は断じてしてはならない

 昨年、政界に激震が走った。福田首相と、民主党・小沢代表の非公開の党首会談で、両党による「大連立」が合意されたというのだという。
 実際には、党に持ち帰った小沢代表が、民主党役員の大反対を受けてこの構想は挫折した。その後小沢代表の辞意表明、慰留、続投と言うお家騒動が繰り広げられたのはご存知の通りである。
 この件で、小沢代表は、かなり人気を失った。しかし、その後も大連立と言う考えは間違っていなかった、っと言う発言を続けている。

 臨時国会と、通常国会のわずかな合間を縫って、自民、民主両党の党大会が行われた。
 民主党では、ガソリン税の暫定税率引き下げなどが強調されたが、大連立に関しては、一言の言及も無かった。参加者による質問すら無かったそうである。
 マスコミでは、大連立について、まだ水面下でくすぶっているためではないかと、かんぐっている。

 私は大連立に断固反対する。
 なぜならば、まず大義が無い。世界の2大政党制の国家で、たまたま同じ決議に両党が合意することはあっても、政権担当を2党で連立するという話は聞かない。
 2大政党制の基本は、異なる主張の2つの政党の間で、常に政権交代がありうるという緊張感の下で、より国民の民意に沿った政治が行われるということが基本である。

 「大連立」になると、改憲を含めて、自民、民主のやり放題になる。
 さらに、この構想が、民主党支持の国民の意を受けていないという面もある。そもそも反自民の票を吸収して伸びてきた民主党である。これが自民党と大連立するというのは、支持者への裏切りでしかない。目先の権力への誘惑に逆らえず、大連立をしようと言うのは、結局は民主党の自殺行為になる。

 そして、最後に私の独自の意見だが、「大連立」は、その仕掛け人の、中曽根、渡辺と言う「老害」がもくろむのは、私がもっとも批判する、「自民党的なもの」の延命を図ることが最大の目的であるからだ。
 自民党の退潮は、もはや確実なものである。
 そこを危惧した、老害の保守主義者が、自民党の延命を図ろうというものに過ぎない。
 「自民党的なもの」が延命すれば、既得権益を持つ勢力以外は、結局蚊帳の外で、生活改善など行われない。老害2人の目標は、安倍政権頓挫により遠ざかった、復古的改憲が目的であるのは間違いない。そんなことは許してはならないし、民主党支持者の多くも望んでいない。

 こんな噴飯物の構想に、何故、小沢代表は乗り、その後も正当性を強弁し続けるのだろうか?真相はわからない。結局は小沢代表も「自民党的な」体質の政治家だったということであろうか?
 それとも、政権の座を餌に釣られ、体調が良く無いという自分が、なんとしても権力の座につくという、個人的欲望を満たすためだったのだろうか?
 いずれにしても、支持者を裏切る愚挙であるに違いない。

 大連立の理由として、「衆参ねじれ国会」による、政治の速度の減速、法案審議の困難さが挙げられている。しかし、これこそが大間違いなのである。
 2院制の国で、両院の支配政党が異なる場合は、珍しくない。
 両院で審議を尽くすことによって、政治はより良くなる。
 現実に、このねじれ国会の期間の日本でも、26の法案が成立し、その多くは国民生活改善の内容であった。安倍前首相が狂ったように推し進めた、国家主義的な法律の強行採決は、悪夢として残っている。大連立とは、そのような状態を、常態化することに他ならない。

 私は断固として「大連立」に反対する。「自民党的なもの」の延命にしかならないこのような方策に、断固反対し、民主党には正面からの選挙による政権交代を望む。
 衆院選後、政界再編が起こり、小沢氏が主導する勢力が、自民党の一部と合流することはあるかもしれない。しかし、それが政権党になれるとは限らないし、なったとしても、「自民党的な」政治を続けるのであれば、その次の選挙で敗北するだろう。

 なんとしても大連立は阻まねばならない。
(この記事は民主党に送付します。)
posted by 眠り猫 at 05:58| 東京 ????| Comment(2) | TrackBack(2) | 政治

2008年01月17日

懺悔。私も無知な民の一人だった。

 私が、政治ブログを書き始めたのは、まだ1年4ヶ月前のことである。
 その前から、雑駁な感想を書き連ねる裏ブログで、政治経済や思想について、たまに語ることはあったが、現実の政治に目を向けたのは、つい最近のことだと言える。

 それ以前は、農政は「ノー政」であり、補助金ばら撒きの悪政だと思っていた。
 土建族による、地方への箱物建設や、民営化以前のJRでの、赤字路線の建設、存続などは、自民党の土建族議員の利権のためのものであり、許しがたいことだと思っていた。
 市町村も、早く合併して、無駄な議員の数を減らすのが一番だと思っていた。
 そして、経済全体においても、国際化が流れであり、市場開放をするべきだと考えていた。

 コイズミは、上記の事柄を全て達成してくれたかに見える(細かく見ていくとそうではないが)。

 しかし、補助金ばら撒きの停止、箱物建設への国庫支出の削減、「平成の大合併」、そしてグローバル経済への移行が行われた結果、日本は、アメリカに次ぐ、極端な格差社会となってしまった。私は、格差社会の中では、かろうじて勝ち組に属するだろう。だが、苛烈な仕事のためにうつ病を患い、今に至っており、幸福とは言い難い。

 つまり、私が以前考えていたことは、間違っていたのか?っと思う。
 半分はその通りだろうと思う。
 コイズミは破壊だけして、セイフティネットや、従来の利権政治に変わる新しい政治の構築を全くしなかった。
 そのため、地方は疲弊し、都市部でもグローバル経済化でワーキングプアなどの新しい貧困層が生まれた。また生活保護などの社会保障を、現実を分析しないで机上で一律削減を行うなど、国民生活を犠牲にする行為を行ってきた。

 その一方で、銀行の護送船団方式は、形を変えて生き残り、軍需を含む重工業族などの、コイズミの派閥の業界には相変わらず保護を与え、労働者の賃金切り下げに道を開き、これらの企業だけが繁栄を謳歌する時代になった。

 私がかつて、「自民党的なもの」として、批判していた多くの施策は、そこで利権を漁る自民党議員の存在が悪であったこと、また補助金などの支出が適正でなかっただけで、それをやめてしまう必要は無かったのである。
 土建政治も同じで、必要な公共設備の基盤整備は、地方に対しても行って悪いことではなかった。無駄を削ればよかっただけなのである(無駄の実例は、故・金丸信全盛期の山梨県に勤務したときに山のように見た。)。
 
 経済のグローバル化は、国際競争力のために労働者の賃金を抑制し、大企業とアメリカへの富の一極集中を招き、それでバブリーに膨れ上がったアメリカ経済は、サブプライムローン問題をきっかけに、景気後退に入ろうとしている。その悪い影響は日本経済を直撃するに違いない。

 私が以前考えていた自民党政治の問題点は、そこから腐敗・汚職・やりすぎの部分を除けば、日本全体のセイフティネットとしての機能を果たしていたのであったと、今はわかる。
 コイズミは、代替策無しに、これらを破壊だけした。
 結果的に日本は、非常に生き辛い、息苦しい国になってしまった。

 だから、私は今、かつての考えとは逆方向の政策の実現を目指す。
 グローバル化はやめるべきだ。今経済発展しているBRICsも、グローバル経済化において一時的に繁栄しているが、どこの国も、保護主義的政策を採っている。
 日本もアジアに軸足を移しての、保護主義的地域ブロック経済を目指すべきだ。
 銀行への国の支援は、打ち切る。世界ランキングに乗る銀行が日本に複数あるのがそもそも変なのである。護送船団方式の結果かと思うが、ペーパーマネーだけが膨らむ金融政策の変更を行うべきだ。

 軍事費はもっとも削るべきものだろう。これに多言は要すまい。
 その他、コイズミカイカクで浮いたはずの金はどこに消えたのか?国家財政は依然赤字で、赤字国債の発行は続いている。多少減少はしたが、かなりの金額が浮いたはずである。
 それを、まずは財政再建に使うべきだとは思うが、あまり切り詰めず、地方を主眼に、セイフティネットの構築に使うべきだろう。

 コイズミカイカクの前にしろ後にしろ、国の財政をゆがめてきたのは、自民党の利権漁り政治家達である。前と後では、利権のあり方と、金額の配分が変わっただけである。
 そして、コイズミカイカクは、日本の伝統的セイフティネットとして、悪い面はあったとは言え機能していた多くのものを破壊し、その後再構築をしなかった。
 だから、国民の生活は、コイズミカイカク前よりも後のほうが悪くなっているのである。

 悪いことは改めるべきである。そのためには、利権だけが目的で野合している自民党と言う政党を解体し、政権交代あるのみである。
 政権が交代すればすべてが良くなるとは言えない。民主党にもネオコンはたくさんいる。政権党になれば、利権漁りに狂奔する議員も出るだろう。
 しかし、まずは、自浄能力を失った自民党を破壊しなければならない。
 そして、政権交代後の政治の行方を、しっかりと監視していかねばならないのである。
(この記事は民主党に送付します。)
posted by 眠り猫 at 10:50| 東京 不明| Comment(3) | TrackBack(3) | 政治

2008年01月16日

日経平均株価、14000円割れ 景気減速懸念

 普段は、苦手な経済記事は書かないようにしています。
 また、株価の話が、即日本経済の実情を反映しているとも限りません。
 しかし、ここに来て、日本の東京市場の日経平均株価が、暴落ともいえる下落をしているのは、景気の先行きを見る上で、大きな懸念材料でしょう。

 日経平均株価は、正月休み明けの4日の大発会から下げ基調で始まり、心理的抵抗線といわれた15000円、14000円の壁を簡単に破り、昨日は、13972円で引けました。
 原油高、円高の急激な進行、アメリカの景気先行き不透明感から、10日ほどの間に、1000円以上もの下げを記録し、2年2ヶ月ぶりと言う安値をつけました。

 今朝4時の時点での、NY市場でも、株価は下げており、また円高は1ドル106円台まで急激に進行しています。

 昨年1年間も、年初よりも年末のほうが安い値で終わるという展開で、そこからさらに下げているのです。
 円高の原因は、アメリカの景気減速懸念があります。実際、アメリカの雇用統計など、各種の経済指標は、明らかに景気減速を示しています。サブプライムローンによる金融市場の混乱による株価下げとは違い、最近の下げは、アメリカのバブルに近い景気が、落ち込み始めたのではないかと言う懸念から始まっています。同時に、同じ理由で円高が進行し、日本の現在の基幹産業である、輸出企業の収益悪化が取りざたされています。

 マスコミは、このあたり、事実を報道するだけで、論評を避けています。
 しかし、実際には、対米輸出を中心とする日本の産業は、アメリカの景気が下向けば、売れ行きは鈍りますし、円高により、為替差損が発生し、収益が大幅に減ることになります。
 つまりは、アメリカの景気減速は、直接、日本の景気減速になるということです。

 日本では、上記、輸出関連産業と金融機関と言う、コイズミ、安倍、福田の出身派閥の利権の基である企業のみが繁栄を謳歌してきました。その間、労働者の平均世帯収入は9年連続で下がり、最近は、穀物、原油の値上げで、食料品や石油製品の値上げが相次ぎ、家計を圧迫しています。国民生活は政府の大本営発表的な、「景気は緩やかながら拡大を続けている」っと言う言葉とはうらはらに、苦しい家計を強いられ、内需はとことん落ち込んでいます。

 この状況下で、さらに景気が減速し、不況という事になれば、国民生活はさらに圧迫されます。
 しかし、自民党は、社会保障と消費税上げ一体論を掲げ、社会保障の充実のためには消費税を上げることを容認しろと言う、勝手な理屈を展開しています。
 軍事費、道路財源、様々な自民党議員の利権にかかわる問題に手を付けず、そこからの財政再建に踏み出さずに、消費税上げを迫るのは、筋違いと言えるでしょう。

 今後、アメリカの景気後退が本物になれば、日本経済は逼迫し、税収も下がり、国民の生活は真っ先に犠牲にされるでしょう。
 そうしないためにどのような手を打つのか?消費税上げは、絞った雑巾から出た水でまたその雑巾をぬらすようなものだという事に、何故自民党は気づかないのでしょうか?

 既存の利権構造に手を付けないで、国民生活のみに負担を強いる政策は、国民にも見えてきています。今次通常国会で、自民党が出してくる税制案は、その実際の是非は別としても、国民からは猛烈な反発を受けるでしょう。
 過去の消費税上げの際も、福祉目的税と言いながら、そうしてこなかった自民党。
 国民はもう騙されないでしょう。
 次の衆院選がいつになろうとも、自民党の議席の大幅減は間違いないところです。

 国民の人気を取ればよいとは言いません。しかし、手を付けるべきところがまだ残っているにも拘らず、利権構造を温存するために、国民に犠牲を強いるやり方が、通用すると思っているのが不思議です。

 やはり、政権交代を視野に入れての国会論戦で、自民党の「だめっぷり」を明らかにしていく必要があるでしょう。大連立などと言う、自民党の延命策に、うかうかと乗っている場合ではありません。民主党にも厳しい姿勢が求められます。
 通常国会での議論を注視しましょう。
(この記事は民主党に送付します。)
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2008年01月15日

内閣支持率世論調査結果と、給油継続法再議決への反応

 風邪はまだぐずついていますが、夜中に目が覚めたので、記事を書くことにしました。
 ですが、以前の記事へのコメントなどへの返答は控えさせていただきます。

 毎月第2週の土日に行われている、マスコミ各社の内閣支持率世論調査の結果です。原文のまま、比較できるように掲載します。

・『朝日』全国緊急世論調査(電話):支持率34%、不支持率45%。
【支持率は内閣発足以来最低だった前回(12月19、20日)の31%からやや持ち直したものの、引き続き低い水準】。特措法再議決については【「妥当だ」と「妥当でない」がともに41%で見方が分かれた】


・『日経』緊急世論調査:支持率42%、不支持率46%。
支持率は12月の【前回調査から1ポイント低下したが、ほぼ横ばい。不支持率は前回と同じ】。特措法再議決については【「支持する」が43%となり、「支持しない」の38%を5ポイント上回った】


・『共同通信』全国緊急電話世論調査:支持率41.4%。
【12月調査に比べて6.1ポイント上昇した。ただ依然「支持しない」(42.8%)が上回った】。特措法再議決については【「適切でなかった」が46.7%で、「適切だった」(41.6%)を5.1ポイント上回った】(産経)

・『JNN(TBS)』世論調査
 【今回の調査では、「支持できる」は先月より9ポイント余り減り44.9%、逆に支持できないは53.8%で、「支持できない」が支持を上回りました。】「支持できない」理由では、「政策に期待できない」が最も多く38%でした。
 【給油継続法を与党が衆議院の3分の2以上の賛成による再可決で成立させたことについては、「支持しない」が52%と、「支持する」を10ポイント以上上回りました。】

 結果は、ある程度ばらつきました。設問の内容や数によって、左右されるので、数値自体を一概に比較はできませんので、「傾向」だけを見ることにします。

 すると、支持率下落は、朝日新聞、JNNの世論調査で顕著で、日経でもわずかながら減少しました。支持率上昇は共同通信社だけです。産経新聞が共同通信社の結果しか報道していないのは相変わらずです(笑)。
 そして、全社ともに、支持を不支持が上回っています。

 さらに、給油継続法の衆院再議決については、同率だった朝日と、日経を除いて、いずれも、「支持しない」が、「支持する」をおおきく上回りました。
 少し前の、給油継続法の是非については、拮抗しながらも、やや、継続支持が多かったのですが、今回は逆転しました。「再議決」への不満もあるかもしれません。

 支持率の数字は、安倍内閣時よりは安定していて、朝日新聞の調査結果以外では40%台と安定していますが、不支持の方がかなり高いのが、福田内閣の特徴です。
 また、JNN(TBSのニュース番組)で見た限りでは、民主党の小沢代表への批判が強い反面、政権は民主党中心で、っと言う結果で、民主党政権待望論は強いものの、小沢代表の人気ではないという結果が出ました。

 以上のことから、私が推測する国民感情ですが、まず、福田首相のパーソナリティにかかわらず、政権交代を望む声が強いということ。それは内閣の不支持率の高さに顕れています。
 また、福田首相が、年末から年始にかけて、消費者重視の施策を打ち出すと言っていましたが、それは支持率回復に効果は無かったと言えるでしょう。具体的内容に乏しく、一方で、ガソリン税の暫定税率を維持するという姿勢が、反発をかった物と思われます。

 他方で、小沢代表については、くすぶる大連立論や、給油継続法議決の時に退席して棄権したことがおおきく報じられたことが、小沢代表への不信感を募らせている一方で、民主党政権への期待が高いことから、国民が望んでいるのは、党首のパーソナリティに影響されず、リベラル政策への「チェンジ」であると思われます。

 コイズミ以来の「カイカク」は、既存のシステムの上にあって、一部を改善しようと言うもので、自民党支配の体質は全く抜けていませんでした。また、コイズミが行ったのは、確かに土建利権は破壊しましたが、それは地方の疲弊をもたらし、一方で、金融、重工業と言った、自分の派閥の利権は温存した結果、大企業独り勝ちで、そこの労働者の賃金も上がらないという、格差社会を招きました。
 ですから、国民が今望んでいるのは、もはや、小手先の「カイカク」ではなく、アメリカのオバマ候補のスローガンである、「チェンジ」(変革)であることが見えてくるように思います。
 そして、そのチェンジの方向は、リベラル路線。反新自由主義で、社会の弱者に焦点をあてた、セイフティネットの充実に代表される、現実の世の中で発生している多くのひずみや不幸を無くす方向への「チェンジ」であると考えられます。

 福田首相が、リベラル路線にやや舵を切ったものの、もはや自民党政治では、それは達成できないと国民が考えているのが、今回の世論調査を見ればわかると思います。

 昨日の報道で、自公政権は、ガソリン税の暫定税率維持の方針を、参院で否決されても衆院再議決で可決する方針を固めたようです。
 これは、自民党への支持を一層減らすでしょう。

 また、今後アメリカ景気が減速し、日本経済もわずかながら続けてきた成長(実際には一部企業のみ)が減速した場合、資源の高騰による物価高と合わせて、日本経済は苦しくなり、国民生活はさらに圧迫されるでしょう。
 その不満は、為政者に向けられ、自民党への不支持は増加するでしょう。

 ただ、税収の問題、リベラル政策の方向と程度、不況への対処は、政権交代だけで達成できるものではなく、民主党にとっても、重い課題です。
 私としては、グローバリズムをやめて、中国同様に保護主義的経済に変えて国内産業の育成を図り、その果実としての企業の利益への課税を累進性で強化し、個人所得にも累進課税を復活させ、また国家財政的にはアメリカ国債を売却して換金して財政にあてることを基本に、そこで得た国庫収入を、リベラル政策に回すべきだと考えます。

 当然、軍事費は削減方向です。F15主力戦闘機が欠陥で飛ばなかったこの3ヶ月の間に、別に日米ともに侵略されるようなことはありませんでした。軍備が無ければ即侵略されるというのが妄説であることが、これでわかりました。肥大を続ける軍備は減らすべきです。
 自衛隊派遣恒久法を作って、さらにそのための軍拡など、決して許してはなりません。


 以上のように、国民が今望むものは何か?を知り、その上でその実現のために聖域なしで何が出来るかを考えるのが、本当の政治と言うものでしょう。
 今、国民は、「チェンジ」(変革)を望んでいる。ならばそれに応えるのが野党の義務であり、また政権を渡したくなければ、自公もまた、リベラルにおおきく舵を切るべきときなのです。

(追記)
 フジサンケイグループの調査の結果も付け足しておきます。
 FNN(フジニュースネットワーク)と合同で13、14の両日実施した「政治に関する世論調査」によると、【福田内閣の支持率は36.6%で、前回(昨年11月10、11両日実施)の41.1%から4.5ポイント下がった。逆に不支持率は47.3%で前回の40.3%から7ポイント増えた。】
 やはり、年初からのパフォーマンスの効果は無かったようです。

posted by 眠り猫 at 03:47| 東京 ????| Comment(1) | TrackBack(1) | 政治

2008年01月14日

風邪をひきましたので、今日、明日は更新無しです。

 毎日いらしてくださる方々、申し訳ありません。
 昨夜あたりから、風邪らしく、どうにも不調でしょうがありません。
 今日、明日は、きちんとした更新は無しです。ご勘弁ください。

 暖房費節減、省エネのため、エアコンを切って、厚着して暮らしていたのですが、ここ数日の寒さで、ついに身体が負けてしまったようです。
 寝て過ごします。
 では。
posted by 眠り猫 at 12:49| 東京 ????| Comment(3) | TrackBack(1) | 日記

2008年01月13日

自衛隊派遣恒久法への危惧

 昨日の記事には、またかなりのアクセスと、多数のご意見をいただきました。
 この件に関する関心が高いのだと推測しますが、私としては、今後はこの件に一切関知しないことにいたします。ご賛同はもちろん、批判的ご指摘も、真摯に受け止めて、今後の記事に活かしたいと思っています。コメントを寄せてくださった方々ありがとうございました。
 昨日のコメントで、千年虫さんに一言。
 おっしゃることは良くわかります。私も昨日のエントリーには、アップするのに懸念がありました。私は、特に政策に関することで、民主党に関するものは全て、同党の公式サイトと、菅直人氏のサイトに全文送付しています。小沢氏のサイトは文字制限があるので、たまにしか送付してませんが。また、実生活でも護憲団体に所属し、昨年は品川正治氏の講演会を主催し成功を納めました。平和デモ参加その他の活動もしています。
 コメント欄やTBも開放しており、承認制は取っていません。政治ブログで承認制が多いのは、主にネット右翼対策だと思います。何故か、私のサイトには来訪が無いので、開放しています。
 そんなところで、今後の精進と言うことで、ご容赦ください。

 さて、前置きが長くなりましたが、今日は政治の話に戻り、今政界で取りざたされている、「自衛隊海外派遣恒久法」の話です。
 そもそも、私の立場としては、イラク特措法、及び今回の新テロ対策法(正式名称は知らない)のいずれも憲法違反であるという立場を採っています。

 基本は、自衛隊の存在自体にまつわる、違憲問題が解消されていないことをおくとしても、そのような軍事組織を海外に、アメリカの言うがままに派遣することへの、明確な憲法違反の行為への反発があります。
 今回の新テロ対策法よりも、恒久法への警戒を強めているのは2つの問題があるからです。

 1つは、民主党小沢氏の一派もまた、この種の法律に前向きであることへの懸念があります。国連決議があれば、派兵は可能と言うのは、憲法の精神をないがしろにするものです。国連は、あくまでも、国家の集合的組織であり、各国家の上位組織ではありません。しかも、第二次世界大戦での戦勝国が、安全保障理事会の常任理事国として、拒否権を持ち、国連の精神と施策をゆがめてきた歴史は周知の通りです。朝鮮戦争も国連軍の名前で行われました。
 その過程で、一昨日の記事のような、韓国国内での虐殺が行われたという事実を見逃してはなりません(アメリカ軍も虐殺に加担しています)。国連は絶対正義ではない。そして、軍隊とは殺人をもっぱらとする暴力装置です。
 その海外派遣を恒久化するというのは暴挙です。

 2つめは、個別の事案に沿わない、普遍的法律としての恒久