首相に対する問責決議としては、史上初のことだそうである。なお、閣僚への問責決議としては、額賀防衛庁長官(当時)に対する問責決議が、1998年にあり、額賀元防衛庁長官は辞任している。
与党、自公政権は、決議がなされる以前から、「法的拘束力はない」、「政局をにらんだパフォーマンス」と反論し、決議を無視するとともに、衆議院で、首相信任決議を行う予定である。
また、伊吹文明自民党幹事長は、「何に対する問責決議かわからない」と、いつもの人を馬鹿にしたような態度で発言した。
確かに、憲法上定められた、衆議院の首相不信任決議とは違い、参議院における「問責決議」には、法的拘束力はない。
しかし、この決議は決して軽くもなく、意味がないものではない。
衆議院の首相不信任決議というのは、首相が解散権を持ちながら、それを行使すべき時に行使しない場合に行われるというのが通常である。つまり、首相の解散権の存在が前提になっている。そして解散され、総選挙になるのは、衆議院である。
憲法で衆議院の優越が定められている以上、衆議院選挙は、国政の基本を決定づける重要な選挙であり、その為の解散権を行使しない首相に対する、不信任決議である。
しかし、参議院には解散総選挙というものがない。だから、参議院には、首相不信任決議というものが定められていないのである。
だからと言って、参議院での問責決議は無意味であろうか?
そんなことは全くない。
現在の衆議院は、コイズミ郵政選挙で、国民が自民党に衆議院の三分の二の議席を与えた後、首相が2回交替しても、解散は行われないまま、与党はその三分の二の数の力をたのみとして、インド洋、テロ特措法の衆議院再議決、ガソリン等への暫定剤率維持のための法案の再議決などを行ってきた。
つまり、与野党ともに重要法案とされるものに対して、昨年7月の参議院選挙で、直近の民意が反映された参議院で、反対多数となった法案を、それよりも2年近く古い総選挙での議席数で持って再議決を繰り返してきたのである。
今回の問責決議は、伊吹幹事長の、「何に対する問責かわからない」という、人を馬鹿にしたような発言に対する答えとして、過去の議席の数をたのみ、解散を行うことなく、安倍、福田の2人の首相交代をし、ガソリン等の暫定税率維持や、現在問題となっている、後期高齢者医療制度など、国民に負担を強いる政策を実施しながら、「物価値上げしょうがない」などと発言し、社会問題化している、ワーキングプアなどの非正規雇用の問題などを放置してきた、自民党政治全体への、それを体現する福田首相の政治全体への「問責」決議、と捉えるべきである。
「法的拘束力が無い」と言うが、ならばなぜ、10年前、額賀元防衛庁長官は問責決議を受けて辞任したのか?それは民意の反映と受け止めたからではないのか?
直近の国政選挙の結果、与野党逆転となった参議院での、首相の政治全体への「問責」決議であり、間接民主制を採っている日本の議院内閣制の中で、その意味は決して軽くない。
与党、特に自民党は、小選挙区制という制度上の利点も得て、投票総数の過半数に満たない得票で、衆議院の三分の二の議席を得た。
それに調子づいたコイズミ政権、安倍政権では、国民生活をむしばむ、社会保障切り下げ既定路線が敷かれ、財界の要求に応えて、今の不正規雇用を常態化する法律を作り、教育基本法の改悪などが強行採決で次々に決められていった。
その愚挙に反発してこその、昨年7月の参議院選挙での、野党勝利となったのではないか?国民の意志は、先の衆議院選挙で国民が自民党に与えてしまった、三分の二という議席の結果もたらされた、国民生活軽視の与党の政策への批判では無かったか?
その参議院で行われた「首相問責決議」に対して、「一番の犠牲者は私」、「法的拘束力はない」などと鼻の先で笑ってのける与党や首相の姿勢は、民意を軽視する、極めて傲慢な態度というべきである。
せめて、「決議を真摯に受け止める」くらいの反応はするべきだが、参議院軽視、ひいては世論調査でも表れている、福田首相不支持、解散総選挙を求める声などもすべて無視して、ひたすら権力の座を維持しようという、与党の傲慢さと、過去のコイズミのパフォーマンスで獲得した議席数に固執するあまり、国民の声を聞こうとしない自民党の不誠実さを如実に表すものと言える。
支持率が低いことを理由に、ひたすら解散を先延ばしにし、過去の獲得議席で、首相の座をタライ回しにし、無責任男安倍、無関心男福田という2人の首相を、総選挙の洗礼を経ずに成立させて権力の維持を行っている自民党は、まさにそのこと自体を理由にして、解散して、国民に信を問うべきである。
今の与党の態度は、主権者国民の民意を無視した暴政というべきであろう。
解散総選挙を求める。




皆さんの代弁を一手に引き受けた感じですね。
拍手したい気持ちでいっぱいです。