2008年06月13日

【首相問責決議】マスコミの批判を批判する。

 一昨日、現在の憲法史上はじめて、参議院での首相問責決議案が可決された。
 タイミングに是非はあるが、私は、この問責決議を支持し、福田首相は可能な限り速やかに、衆議院を解散し、総選挙を行うべきだと考える。
 この問責決議に対して、与党の、「法的拘束力はない」、「パフォーマンスだ」と冷笑する姿勢については、それが間違っていることを昨日の記事で述べた。
 しかし、昨日のマスコミの報道、ならびにネット上での批判的意見に対して、この場で反論する。
 今回の問責決議に対する批判は、以下の類型に分けられる。

@ なぜ、この時期か?暫定税率引き上げ再議決の時に出すべきであった。
A 今は問題が山積しているときであり、それを審議すべきなのに、問責決議を出し、審議拒否は国政の停滞を招く。

 いろいろ述べているが、与党の「法的拘束力はない」、っと冷笑する意見に同調するものを除くと上記の2つのパターンになるであろう。
 ひどいところでは、この2つを同時に述べているところもある。
 だが、どちらの見解にも強く反論したい。

 まず、この2つの意見は対立する。前者は、問責決議を出すべであったが遅いというもの、後者は、問責決議を出すべきでないというものである。これを同時に述べるのは自己矛盾であって、論ずるに足りない。
 @については、Aへの反論ともなるのだが、暫定税率の時に問責決議を出していたら、衆議院は解散したであろうか?答えはノーである。現在の与党の姿勢を見る限りでは、解散があったとは思えない。
 ならば、あの時点で問責決議を行い、審議拒否をして、与党やその翼賛マスコミから、「国政を停滞させる無責任な行為」っというステレオタイプな批判を受けることは得策だったろうか?
 私はそうはしないで、批判しつつも審議を続け、後期高齢者医療制度廃止法案を出したり、衆議院山口2区補欠選挙での野党勝利や、沖縄県議選での与野党逆転を導いたのは、成功だったと考えている。
 マスコミが完全に与党に支配され、翼賛的に野党批判を行うのは目に見えていた。それを回避した上で、会期末近くに、首相の行為全般に対して問責決議を行ったのは、理にかなっていると考える。

 ついで、Aであるが、批判の対象を間違えている。残念ながら問責決議には法的拘束力はない。また与党が衆議院で三分の二の数を持っている。
 現在、問題が山積しているのは、それらの悪政を行ってきた与党の責任であり、衆参がねじれ状態にあるのを解消する手段は、衆議院の解散総選挙しかないのに、それを行わない与党こそ責められるべきであって、問責決議を出した野党を攻撃するのは、それこそ翼賛マスコミの馬鹿げた批判である。

 ましてや、@とAという、矛盾した意見を同時に述べるなど、ばかばかしくて話にならない。

 問題の本質を直視しよう。@については、問責決議を出すべきであったが、時期が遅いというなら、それでも今回決議が行われたことに、一定の評価をするべきだ。国会空転を招くよりも今出した方が良いという意見にどう答えるのか?
 Aについては、問題が山積しているのは、与党の政治のせいであり、またそれが解決しないのを衆参のねじれにあるとするならば、それを解消する唯一の手段である、解散総選挙を行わない福田首相をこそ責めるべきであり、その意味での問責決議を攻撃する理由はない。

 結局は、野党攻撃の口実として作られた、虚妄の理屈にすぎず、まったく意味がない。
 与党こそ、内閣不信任を行うか、福田首相自らが、国民に信を問うべく、解散総選挙を行うべきなのに、それをしないまま、権力の座に居座ろうという姿勢が、まず間違っているのだ。
 その批判をしないで、@、Aのような批判を口にする輩は、与党の政治宣伝に惑わされているか、そのお先棒を担ぐ翼賛マスコミに他ならない。

 衆参ねじれが悪いというなら、それを解消するためにも、衆議院の解散総選挙を行い、国民に信を問え。それを回避しようと、問責決議を冷笑するような姿勢をとり、無視する与党の姿勢は、実は問責決議を軽く見せようとする、それこそ政治的パフォーマンスにすぎず、実際には非常に焦っているのである。

 国民もまた、上記のようなことを、しっかり理解して、一番悪いのは解散権を行使しない福田首相であり、その福田に対する問責決議は、時期の問題で議論があるにしても、それが行われたことを評価すべきである。

 あくまで解散総選挙。それを求めていくべきだ。
posted by 眠り猫 at 00:37| 東京 霧| Comment(0) | TrackBack(4) | 政治 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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