講談社の週刊、ならびに月刊現代は、かつて、読売新聞に買収されてしまうまでは、中央公論が担っていた役割を最近果たしていると思います。健全な思想からの理性的な権力批判。(辺見庸氏のインタビューのように、感情的に激烈なものもありましたが)。
月刊現代10月号での、今、日本でもっとも硬派な論客、立花隆氏の「安倍晋三に告げる 改憲政権への宣戦布告」は、噂に過ぎませんが、一部特殊団体の組織的買占めで、店頭から姿を消したそうですが、私は、八方手を尽くして、古本の扱い(値段は6割増し)で、入手しました。この寄稿は短いので、今、立花氏に、全文をネットで公開する許可をお願いしているところです。お返事が無いのですが、再度お願いするつもりです。
で、引き続き。
同じ雑誌の11月号で、昭和史研究の第一人者、保阪正康氏が、「緊急寄稿」として、「安倍晋三の無知と傲慢」と言う文章を載せています。
基本的に歴史認識に関する、安倍のご都合主義で肝心なところはあいまいにする点を非難しています。以下に、簡単な要約を掲載します。
まず、「美しい国」を取り上げ、過去、同様の書物を読んで保阪氏が感じたのが、「自画自賛をしている本は、まず歴史的に残らない空虚なものである」、「抽象的で空虚で、当たり前のことを、形容詞を多用して、垂れ流している、中学生でも書ける文章」と、内容以前の問題で、切り捨てています。
しかし、それ以降は、主に、自民党総裁選での、谷垣、麻生両氏との討論の中で示した、歴史観が、他の2人が、それなりに整合性のあるものを述べたのに対し(保阪氏は谷垣氏の見解に高い評価を)、安倍が、「後世の歴史家の評価を待つべき」とか、他の候補の発言から、司会者に話をもってこられると言葉を濁して、あいまいなままにしてきた点を追究しています。
本文には出てこなかった言葉ですが、「後世の歴史家の評価を待つ」と言っても、既に昭和6年の大陸侵略から、70年以上の歳月がたち、敗戦からも61年が経った今、既に「まともな」歴史家は、過去の日本の大陸への戦争行為を「侵略」であると断定しています。もはや論ずる余地も無いほどに、完璧に。それを、ごまかしているのは、上坂冬子やらの、政府の人間がゴーストライトした、歴史ではない、歪曲された多数のデマ書物(ネット右翼の論拠)と、安倍晋三たちだけが、侵略ではない、侵略だというのは自虐史観だと騒いでいるのです。
「歴史家の判断を待つべき」と言いながら、既に歴史家の判断が降りているものに反することを、声高に騒いでいるのは安倍晋三です。
また、保阪氏は、安倍晋三のこのような姿勢を、自分に都合の悪いこと、気に入らないことは、無かったことにしてしまうことを、「忘却史観」と表現して、批判しています。中韓はもとより、アメリカからも靖国の遊就館の展示内容に非難が寄せられているのに対して、全く顧慮せずに、自分の「好きな」論理だけを弄ぶ姿は、一国の首相として、「あってはならない」。こういう人を首相にしては行けなかった、と保阪氏は断じます。
「美しい国」の軽薄さ、内容の無さへの批判。総裁選での、他の候補よりはるかに未熟かつ逃げの歴史観。その一方で、勝手に推し進める自前の「忘却史観」に基づいた、異常な(個人的嗜好で好き嫌いで選んでいるだけ)歴史観などを、総じて、保阪氏は、「安倍晋三の、無知と傲慢」と表現し、首相の資格が欠如していると論じています。
この寄稿を読んでみると、私たち、平和・護憲ブロガーが感じていることを、より明確な言葉で。また歴史学者として、適切な資料や報道からの引用を用いて、わかりやすく述べています。まだ書店にあるかも知れないので、是非お探しください。図書館にはあるでしょう。私が10月号を入手したように、ネット書店の中古を狙えば、手に入るかもです。
幸い、謎の団体による買占めはされなかったようです。
しかし、立花隆氏をそんなに恐れているのですね、権力側は。でも、保坂正康氏の論文も、十分かつ的確な安倍批判になっています。
以上、簡単にご紹介まで。
(追記:6日朝に確認しましたが、ネット書店のAMAZONに、古本が複数在庫ありの状態です。他にもあるでしょう。)

はじめまして
「やっとこ」と申します
なるほど♪ママさんのブログから
やってまいりました
どうぞよろしくお願いします<(_ _)>
月刊現代11月号ですね
必ず読ませていただきます。
良書のご紹介、ありがとうございました
眠り猫さんの
「自民党支持でも共産党支持でも、公明党支持でも
構わない。平和を護ろうと言う人は、是非
ご来場を! 」というスタンスに
大変共感しています。
憲法を守るために
小さな違いや立場を乗り越えて
みなさんが協力していけるといいですねo(^-^)o
これからも、どうぞよろしくお願いします<(_ _)>
以下、いくつか訂正のコメントをします。
まず、中央公論社は文藝春秋社にではなく、読売新聞社に買収され、現在では読売系の出版社になっています。
それから、立花隆氏(と辺見庸氏)の記事が載ったのは「現代」10月号です。
あと「保坂正康」は「保阪正康」の誤記です。以上、記事の訂正をお願いします。
なお、「現代」10月号が入手困難だったのは、単に立花氏の衝撃的なタイトルの記事が評判をとって売れ行きが良かったからだと思います。ナベツネと朝日新聞論説主幹の対談が載った「論座」2月号がそうだったように(なんと立花隆氏がこれを入手できなかったと聞いて驚きました)。
蛇足ですが、知られざる書籍や雑誌記事の紹介で、ブログのアクセスが急増することがあります(現在、私のブログがその状態にあります)。たぶん政治関係の記事を扱った雑誌の購読者の年齢層とブログを多くやる人の年齢層がずれているため、ブロガーやネットサーファーの間でも、書籍や雑誌記事の情報があまり行き渡っていないためではないかと思います。これらの情報を流すことは、なかなか重要だと思うようになりました。
コメントありがとうございます。
私も、10月号を父に紹介したら、11月号は父がコピーを送ってくれたものです。この要約は、保阪氏の主張のすべてではありません。是非現物をお読みになられるよう、期待しております。
ご賛同、励ましありがとうございました。
これは大変ありがとうございました。記憶違い、安倍と安部の打ち間違いのようなミスをしてしまいました。
10月号の買占め説は、根拠は無いのですよね。ですから「噂だが」としておきましたが、本当に関心が高くて売り切れたのなら、喜ばしいことです。
一応、記事はすべて直せていると思いますが、恥をさらすために(自戒のために)、コメント欄はこのままにしておきます(当然ですが)。
雑誌の要約は、このブログでは初めてです。普段、会社での文章の要約は、箇条書きなどの、簡潔さを求められますが、このような論説の要約は難しいです。肝心の主張とその論拠を落とすわけにも行かず、やってみて難しさを実感しました。ただ、不十分でも知って欲しいと想い、早めに記事にしました。
では、今後もご指導ください。
すみません
余計なことかもわかりませんけども(^^;
眠り猫さんのブログには
メールボックスが
見当たりません。
もし、メールボックスを
つけておられないようでしたら
メールボックスを
つけてみられたら
いかがでしょうか?
読者の皆様の中で
非公開で、眠り猫さんに
情報を伝達したい時など
便利だと思うのですが(^^;
コメント並びにご意見ありがとうございます。確かにメールボックスは考慮中です。ですが、現状、コメントへの個別の応対を心がけている私にとって、時間的な負担が増えるのは確実で、悩んでいます。必ず返事があるとは限らないという前提で、やってみようかと思いますが、それも片手落ちのような気もしまして。
以前、書きましたが、私は、今、病気療養中で、会社を休んでいます。ですからまだ時間があります。ですが、年明けには復帰します。となると、このブログの方針と水準を、落とさずにいられるか疑問です。その上でさらにメールボックスとなると・・・。必要性は理解しているのですが。
考えます。
ではでは。