2007年02月21日

偽りの「集団的自衛権の行使」に反対する

 「集団的自衛権の行使」。この言葉の意味を理解して論じている人がどれだけいるであろうか?
 基本的には、これは、国連憲章でも認められている「自衛権の行使」の拡大解釈として論ぜられている。しかし、その態様は様々である。
  本来は、軍事同盟を結んでいる国家同士において、一方が攻撃を受けた場合、同盟国が、共同して自衛に当たるという意味ととって、まず間違いないであろう。
 たとえば、EUのように、NATO,及び各国間で同盟関係にあれば、地域としても一体であり、集団的自衛権の概念はわかりやすい。
 
 翻って日本を見てみよう。
 日本が軍事同盟を結んでいるのは、アメリカだけである。だから、「集団的自衛権の行使」と言っても、それは、アメリカとの共同戦線に他ならない。
 そもそも、憲法の9条と、日米安保条約は、背反するものとして、法学の世界でも問題として論じられてきた。法学上の解答は、最高法規である憲法に軍配を上げ、安保j条約は、それに従うべきものと解釈されている。そうすると、日本の場合、集団的自衛権が認められるのは、日本の国土が攻撃に曝されたときに、アメリカの支援を受けること以外には、考えられないものである。
 
 しかし、今、イラク特別措置法を含め、日本が海外に出兵しているのは、アメリカが、イスラム過激派の攻撃に曝されていると言う、架空の定義の基に、アメリカの「自衛のための戦い」に、集団的自衛権に準ずる形で協力しているのである。しかし、それでも交戦権の行使まではしていないが。
 
 今、防衛省になり、海外任務を旨とする、中央即応集団と言う戦闘部隊が編成されている。
 これを、アメリカはイラク、アフガニスタン、イランへの派遣を求めてくるのは明らかである。
 
 しかし、ちょっと待ってほしい。
 そもそも、アフガニスタン、イラク共に、アメリカが根拠不分明のまま起こした、侵略戦争である。
 ブッシュ大統領は、イラク戦の当初、イラクの大量破壊兵器の存在を口実にしていたが、それはアメリカ自身の調査の結果否定された。するとブッシュ大統領は、「自由主義の拡大」を戦争の口実とし始めた。だとすると、これはアメリカのイデオロギーを一方的に押し付けるための侵略戦争に他ならない。そのような戦いに日本が軍を派遣するのは、当然、集団的自衛権の範囲を逸脱していて、憲法上不可能であると考えるべきである。
 
 アメリカと言うのは、解釈や改憲が容易な、「軟性憲法」の国である。正直憲法よりも大統領の権威のほうが上であろう。しかし、日本は違う、憲法の下での議院内閣制をとっている以上、憲法が上位に来るのは当然のことだ。
 ここで、いかなる形であろうとも、理屈をこじつけての自衛隊の中近東派遣は、絶対に憲法違反であり、集団的自衛権の行使にも当たらない。
 
 また、良く考えてもらいたい。
 戦後、アメリカは日本を守ってやった、と主張しているが、日本が戦争に巻き込まれることは無かった。アメリカ軍の都合で日本に多くの基地をおいていただけで、その機能は日本防衛のためではなかった。
 それを、いまさら恩着せがましく、「双務性」を語って、日本に海外派兵を求めるのは全くの筋違いである。
 日本軍の海外派兵をこれ以上許してはならない。特に、中央即応集団は戦闘部隊である。憲法で交戦権を認めていないというのに、自衛でもないのに、戦争をすることは許されないのである。
posted by 眠り猫 at 07:44| 東京 ????| Comment(0) | TrackBack(1) | 戦争
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