こんにちは。「猫の教室」、非常勤臨時代理講師補佐手伝いの眠り猫です。
人並みに夏休みとっています。土日は長野の湖に遊びに行きましたが、日光に当たりすぎて、飲んでいる薬との相乗的アレルギーで、両腕に湿疹(薬疹)が吹き出し、痒くて夜も眠れません。まぁ、今は落ち着き始めていますが・・・。
さて、前回の宿題、「日本の外交、安全保障の目指す道は?」に関しましては、私の不在中にも拘らず、多くのご意見が寄せられて、大変興味深かったです。ありがとうございました。
簡単に分類しますと、皆さん、現実論は押えた上で、最終的には「非武装」を目指そうという人が多数を占めました。次いで、スイス型武装中立に近いお考えの方が2名ほど。現行制度を維持しつつも、自衛隊の縮小と海外派兵への歯止めの強化、っと言う方が1名でした。
それでは、私の意見を述べます。
私は、「軽武装、多方面外交による、事実上の中立」がベストだと思っています。
幾つかの側面から述べてみましょう。
日本が戦争に巻き込まれないためには、日本が軍事力を持たず、アメリカの手先にもならず、東アジアで技術と経済を主導とした、平和的プレゼンテーションを基に生きていくのがもっとも得策です。
先に言っておきますが、「北朝鮮が攻めてくる」と言う人は、軍事的知識も、北朝鮮の実態も、外交論も理解できない、薄らバカです。そういう人の発言は聞く必要が無いです(ただし、B層として、政権に影響力があるのもこの階層で、難しい問題がありますが、それは別稿に譲ります。)。
軍事的に見て、日本が独自路線にしろアメリカの傀儡にしろ、この地理条件で、軍事的プレゼンテーションを増すのは、中露から軍事的に敵視され、他のアジア諸国からも不信の目で見られるだけで、何の価値もありません。中露に拮抗するだけの軍事力を日本が保有するというのは、極めて非現実的です。それだけの必要性も、それだけの軍事力を保有する財政、技術的、政治的問題が日本にはあり、問題外と言うべきでしょう。
特に、前の記事のコメントでのsuyapさんご指摘の通り、資源もなく、他と異なる独自文化を持ち、統治が困難な島国日本を攻撃する理由は、日本が相手に脅威を与えない限り、日本はそれほど魅力のある国ではなく、日本が攻撃される理由は論理的根拠に乏しいのです。
戦前、戦中の日本のように、半ば以上狂気に支配されて、無謀な行動に出る国があれば別ですが、普通は日本攻撃は考えられません。
では、私が、「軽武装」にこだわる理由は、単に、「短期的防衛に必要な軍事力」のみで十分と言う考えです。日本を攻める理由が、ほとんど無い以上、そこに投入される兵力は限定的です。それを短期的に押しとどめる兵力は、蒙昧な国民にとっての「安心料」としても必要かと思います。
今の自衛隊の兵力から見ると、陸上自衛隊はほぼ不要。航空自衛隊がある程度必要で、海上自衛隊は、海上保安庁との中間的装備で十分でしょう。
その意味で、私は、現状の自衛隊を縮小しながらも、高度兵器をいくらかは持つ、軽武装で十分であると考えます。
では、この状況で日米安保条約はどうなるかですが、この路線をとる場合、安保条約は縮小改変が可能になります。
今、アメリカが日本に基地や、米軍再編の経費負担を求めている背景には、「日本を守ってやっている」と言う先方の論理と、それを認める日本政府の主張に根拠があります。
すると、日本が軽武装多方面外交を目指すとなると、アメリカは日米安保の根拠を失います。
この路線で、安保条約の改定に動くことは、時間をかければ可能と思われます。
海外派兵は、選挙監視や、拠点防護に限定される、警察部隊で十分かと思います。それもできればしない方が良い。国連の総会決議のほかに、国会での承認が必要とするべきでしょう。
これらの、基本条件となるのは、日本のアジアを中心とした外交力の大幅な増強でしょう。
対米追従していれば済んだ時代は終わりました。その意味では「戦後レジームの脱却」です。しかしその方向は、安倍の目指す、軍国化ではなく、逆方向で、アメリカと距離を置き、中露を中心として、アジアの近隣諸国との関係をさらに深めることが重要になるでしょう。
その際にも、日本が世界第6位の軍事大国と言う今の状況をあらため、軽武装で近隣諸国に脅威を与えないという状況が必要でしょう。
これらの結果、日本は、アジアで主要な地位を得ることができ、脅威を与えず、しかも攻撃されることもないという状況を生み出すことができます。アメリカ追従と言う視点をはずせば、上記のように、理想的な、対米追従からの脱却と周辺諸国との友好、貿易の強化、やがては東アジア共同体を目指すことができると思います。
さらに進めて、中露とも、安全保障条約を結び、軍事的相互関係は無しとしながらも、経済関係の緊密化を記した条約を結ぶことが得策でしょう。
このように、軽武装、多方面外交により、結果的に中立に近い立場を得る。
一方で、ODAだけでなく、災害、戦災地における復興支援、貧困・疫病救済への関与はより強める。この姿勢で、日本は戦争国家アメリカと一緒に世界から孤立するのではなく、世界から尊敬を得ることをしながら、自国の安全を図るという思想が必要だと考えています。
これには、達成には時間がかかるでしょうが、方向性は、早い時期に鮮明にしておいて良いと思います。
そして、そのために生じる、特にアメリカからの圧力をどうしのぐか。そしてその結果得られるアジア諸国の中での、尊敬される立場。そして、ほぼ同じ思想を持つヨーロッパとの連携。
これが、日本が今後30年かけて達成すべき外交課題と安全保障だと考えます。
もう一度、suyapさんのコメントから拝借すれば、政治とは「理想」を掲げてそれを目指して進まなければ、単なる官僚がいれば十分な世界です。国家をよりよく導くためには、理想が必要であるのは間違いなく、「他国が核武装しているから日本も」と言うような、国際政治学者がいう「現実論」と言うのは、理想を失った、現状に流されて、悪い方へと国を導く、誤った主張と言えるでしょう。
安倍政権の「戦後レジームからの脱却」は、最初から言われているとおり、時代に逆行し、そして安倍一派の私腹を肥やすためだけの政策であり、利権集団自民党全体にノーを言うべきときが近づいているでしょう。その時、民主党に、上記のような「理想」を求める心構えがあるかどうか。今後、見極めていかねばならないでしょう。




今の外務省の体制、人材では難しいだろうと思います。
民間を含めた人材の発掘が必要ですよね。
そのためにも、日本の外交はかくあるべきという理想と信念のある政治を望みます。
トラバ、ありがとうございます。
○ODAについて。
去年読んだのですが、西川吉光「日本の外交政策〜現状と課題、展望」学文社 2004の中に、
『 日本は最大のODA(政府開発援助)供与国である
しかし、
1)目的が明確ではなく、国益確保や国家戦略的な視点に欠ける
2)要請主義(意向は尊重できるが受身)
3)担当省庁の問題(担当省庁が複数ある):一元的・効率的に実施する体制にはなっていない
4)贈与より借款が多い(「自助努力」支援の視点ではあるが、諸外国には「金を惜しんでいる」と不評)』
と、ありました。
「金銭的援助」のあり方自体も再検討しなければいけないのだなあ、と、その時思いました。
不勉強でして、それ以後調べてはいない問題なのですが・・・・
(少しだけ書いたエントリーで申し訳ないのですが、トラバさせて頂きました。)
○私は、「難民受け入れ」も政策としてありうると思っています。
今、ネットサーフィンで「難民について」http://www.unhcr.or.jp/ref_unhcr/higo/index.html見てきました。同ホームページの中(http://www.unhcr.or.jp/protect/j_protection/proj01.html)に、
『難民と認められる可能性のある人で日本の入国ビザ(査証)がもらえる人はあまりいない。また難民認定の申請を入国後60日以内に行わなければならないなど日本の法律が難民認定を申請する者に一定の条件を課しているのも事実である。』とあったのが、気になるところです。
確かに、現在の外務省の状態では、今すぐに外交能力の復活は難しいでしょう。
でも、まず最初に、アメリカ追従外交からの訣別を宣言し、今までの駐米大使などを中心にした勢力を一掃してしまえば、後は若い外務官僚が新たな使命感を持てば、可能だと思っています。
別にアメリカと距離をとるといっても、中露とも同じ程度の距離と言うことで、難しいことではないはず。あとは、政治の側の腰が据わっていれば、時間をかければ達成できると思います。
ご意見ありがとうございます。ODAの中身が問題なのは私も漠然と知っていますが、軍事の比率を低めて、国際社会の信頼と尊敬を得るためには、政府主導のODAだけでなく、民間や、NGOの活動もはずせ無いと思っています。政府は、そういうNGOに資金を出すが口は出さない、っというのはどうかと思ってます。もちろん、審査は第三者機関がするべきですが。
難民受け入れは、政府としては行うべき方向ですが、日本人の排他性とレイシズムからすると、日本社会の受け入れ環境は厳しいと考えています。
まずは、「難民を生み出さない努力」が優先すると思います。いかがでしょう?
文章中で取り上げてくださって恐縮です^^
ところで、
>戦前、戦中の日本のように、半ば以上狂気に支配されて、無謀な行動に出る国があれば別ですが、
の部分ですが、「半ば以上の狂気に支配」されて侵略したのは、大陸の資源があったからで、資源もない日本を侵略するような国とその民衆は、半ばどころか200%の狂気でしょうね。まず、あり得ないです(笑)。
おっしゃるとおりかと。
大日本帝国軍は、無意味なところにも兵を送りましたが、あれは、大東亜共栄圏と言う独りよがりの思想に基づくものでした。
今、そのような「世界征服」を唱える国は、無いでしょう。
その意味では、旧日本軍はまさに200%以上の狂気だったのかもしれません。
ではでは。
経済面で見ても、むしろ「アメリカが土俵を割る」可能性が強まっていますね。
実は、アメリカ(少なくとも一部勢力)も、本音では、日本から安保縮小の声をかけてほしいのかもしれませんね。
コメント、TBありがとうございます。
確かにアメリカの経済構造はいびつで、日本がアメリカ国債を買い支えている状況が無ければ、戦費の負担もままならないようです。
日本経済が縮小すれば、アメリカも大きな打撃を受けるでしょう。
日本も同様ですが、政権中枢が、利己主義の私利私欲に走っている利権集団であるため、合理的な経済政策が取れていない状況があると思います。
管理人さんは米国との同盟を破棄して、日本が中露を中心として新たな世界秩序を目指すべきだと暗におっしゃっりたいようですね。少なくとも私にはそう聞こえますし、そういう意図がなくても、貴方の主張が仮に現実化すれば、アジア全域で自由、平等、人権などの思想は数百年間から数千年間は失われるでしょう。
管理人は無党派リベラルとおしゃっておりますが、単なる元マルクス主義者ではありませんか?
と申しますのは、リベラルと呼ばれる人々は、上記の価値観を保有しない国家との関係を重要視することはありません。経済的な事柄については、あくまでビジネスライクな付き合い方を求めます。少なくとも、欧米ではそうであります。
政治は官僚による統制が有効だとか、国連を既存の国民国家より重要視するところが、まったくリベラル(自由主義)とはいえません。国民国家を否定すれば、これは帝国になってしまいます。
日本は日米軍事条約によって極東において、中露、特に中国の覇権と開戦意欲を抑止しております。ここで、もし日本が日中不可侵条約を結べば、日米同盟は無効となります。この2つは両立しません。なぜなら、日米軍事条約はそもそも、中国やロシアを敵として想定しているからです。
そして、これは米国が東太平洋全域で行動できなくなることを意味しており、その上、経済、技術大国日本が中国の影響下に入ったとすれば、世界の軍事バランスが崩れ、日本国民はアメリカとの戦争を覚悟しなければならないでしょう。
日本ができることは、核武装して、中露の核戦力に対抗することと日米軍事条約をNATOにまで拡張することです。
中国とロシアに軍事的に対抗することは日本がその気になれば可能です。軍事力とは、GDPに裏打ちされます。そして、日本はいずれの国のGDPを上回っています。これにアメリカやNATO諸国を加えれば、中ロが軍事同盟を結んでも対抗不可能です。
これが世界平和への唯一の道です。
日本は大国で、シンガポールのような世界平和に対して責任を持つ必要がない小国とは異なるのです。
論ずることも不可能なほどの低レベルさですが、一応、万人に公開しているブログですから、こういうのも紛れ込みます。何でもかんでもマルキスト扱いして批判するのは30年は時代遅れ。
私が共産党と仲が悪いのは、継続して読んでいる方には周知の事実。
大国幻想もバブル期のもの。思考が硬直しているんですよね。バカだから。