第2次安倍内閣の内容が決まったが、森元首相自身が、「年少組から、年中組へ」と言った程度のものであり、選挙管理内閣と言って差し支えあるまい。今以上に支持率を落とさないことが至上命題の内閣である。今日はこの件には触れない。
戦後長い間、自民党が政権を保持し続けてきた。20世紀末に若干の流動はあり、下野した時期もあったが、その勢力はほとんど常に議会での第1党であり、政権を取り戻してからは、小渕、森、コイズミ、安倍と、媚米派の右派政権が続いている。
しかし、自民党とは、事実上、本来の意味の「政党」ではない。「行政」と「立法」の2つの国権を支配することによって、国の予算の配分の権限を握り、それをどう配分するかの過程で、様々な利権を漁り、私腹を肥やすと共に、自分の取り巻きや地盤に金を落とし、それによりまた票を買い、政治に参加するというシステムを回し続けている、「利権漁り」集団なのである。
利権を漁るためには権力が必要であるため、自民党は、「政党」として一つにまとまっているのに過ぎない。年金の流用も彼らの利権漁りの温床であった。
利権集団である証拠を2つほど挙げておこう。
1つは最近のことで、記憶に新しいと思う。
消費者金融(サラ金)が、法定利息と利息制限法の2つの上限利息のうち高い方を設定し、法定利息の20%を5割りも上回る30%近い金利を取っていたことに関して、裁判所において、20%を超える金利分は支払わなくても良いと言う判決が次々に出された、「グレーゾーン金利」の問題である。
政府自民党は、グレーゾーン金利を撤廃するための議論を開始したが、撤廃に反対する頑強な勢力がいた。常識では考えられない行為である。しかし、これらの議員は、サラ金業界やそのバックにいる銀行業界から献金(表も裏も)を受けており、業界の意向に沿う形で、何とかグレーゾーン金利を残そうと画策していた。結局、世論の反発で、この目論見は通らなかったが、自民党の族議員が、国民のためよりも自らの利益のために行動していることを裏付ける事例である。ちなみに小池百合子もサラ金業界から献金を受けている。
もう一つはかなり古いし、知られてもいないが、典型的な例である。
山梨県の都留市から甲府盆地に向けて、「リニアモーターカー実験線」と言う、予定延長50キロに及ぶ、ほとんどがトンネルのリニアモーターカーの研究施設があるのはご記憶にあるだろうか?
この実験線は、最初2500億円もの予算がついたが、18キロまでで予算を使い果たしてしまった。
この際、トンネルが多いこの地区での建設に当たり、納入されるセメントのすべてが、故・金丸信元自民党副総裁の次男が代表として登記されている、「甲斐通商」と言うペーパーカンパニーを通して納品されることになっており、ここで金丸は億単位のマージンを稼いだとされる。
もともと、山梨にリニア実験線を作ることは、山梨県が地盤の金丸信のごり押しで決まったことであり、彼の死後、中央リニア新幹線構想はほぼ頓挫している。つまり、この国策による大計画も、自民党議員の私利私欲のために捻じ曲げられたものだったのである。
以上、2つの利権漁りの例を挙げた。前者は、いわゆる「業界」への利益誘導により、献金などの利益を得ようというもの。後者は、あからさまに公共事業に寄生し、自らの懐に金を落とすというやり方であった。
いずれにしても、自民党の利権漁り集団(「族議員」、「○○族」と呼ばれる)は、国民よりもまず、自分の利権の温床のことを考えて行動しており、また、年金資金流用では87兆円もの国民の金が流用され回収不能に陥っている。
コイズミは、「自民党をぶっ壊す」と叫んでいた。それは、金丸信型の「土建政治」と呼ばれる、公共事業のばら撒きで、自分の選挙区の支持基盤に金を落とし、票を買っていると共に、上記の例のように自分の私腹も肥やしていた利権漁りの手法を「ぶっ壊すこと」を意味していた。
それは一面の正しさを持っていたかもしれない。確かに土建政治・行政による公共事業の無用なばら撒きは、赤字国債を発行してでも続けねばならない事業ではなかった。自民党の土建族は、血税を吸い尽くし、日本と言う国までもを疲弊させていたのである。
しかし、それを「ぶっ壊す」と言った、コイズミ自身はどうであろうか?彼は、金融族だといわれている。そのため、長年民間金融機関から、「民業圧迫」と批判されてきた郵便貯金・簡易保険の民営化を押し切ったのである。今でも、「郵政民営化」がどのように国民の利益になるのか疑問が呈され続けているが、何のことは無い、コイズミは、自分の利権を漁るために、支持母体である金融業界への便益を図ったに過ぎない。
財政が逼迫し、高度経済成長期のように、すべての業界で族議員が儲ける時代が終わり、自民党の中での利権の原資である予算の奪い合いがあったのが、コイズミ内閣だったのである。
そこには「国民のための政治」と言う視点は全く無い。利益にならないなら、老人医療費も上げるし、自分達の利権のために、住民税も消費税も上げる。これがコイズミ政権の実態である。
そして、土建族の利権を破壊したのは結構だが、そのため、公共投資以外では経済が成り立たない状況になっていた(そうしたのも自民党である)地方は、公共投資の減額の為一気に疲弊し、都市部との格差が拡大していると言われている。
無駄な公共投資削減は結構だが、それに代わる、地域活性化の策をなんら打たなかったのがコイズミである。
そして、今の安倍は、重工業・機械産業などを基盤に持つ族議員である。特に軍需産業である三菱重工とのつながりは深い。
安倍の右翼的体質も軍拡主義も、本当に戦争をしたいのではなく、戦争を煽ることで、軍需産業に税金を落とし、自分はそこからバックペイなどを受けて私腹を肥やすというのが第一目的である。
そのため、日本の国益を無視して、世界で孤立を深めているアメリカブッシュ政権の戦争外交に追従し、世界で軍事行動を共に出来るような国づくりを目指しているが、それ自体が既に彼の利権漁りの行為なのである。安倍の私腹を肥やすために、日本人が、日本とは無関係な国で死んでいくのはとんでもない話である。
以上、長々と述べてきたが、このように、自民党とは、「族議員」達が自分達の利権を漁るために、権力を保持し続けている、利権集団に過ぎない。コイズミ改革も、安倍の「美しい国」も、党内の利権集団の争いの一つの表れに過ぎず、コイズミも安倍もそこでしっかり利権を漁っているのである。
民主党は、参議院で第一党となった。他の野党と手を組めば過半数である。
ここで、民主党は、法案提案作戦だけでなく、国政調査権を使って、自民党の利権の構図を全て明らかにし、捕えるべきは捕えて、日本の政治界を政治業者による金儲けの場ではなく、真に政治を行う場所に変えてもらいたい。それが元自民党土建族のドン、小沢一郎代表に出来るのか?出来なければ民主党もまた自民党と同じだという事になる。ここでもまた民主党の鼎の軽重が問われているのである。
(この記事の要約も民主党に送付します。)。

コイズミの金がらみの疑惑がいまだに出てこないのが不気味です。コイズミは金がないなんて妄言を平気で言う評論家もいますからね。郵貯を外資に差し出した功労金がないわけはないのに。竹中同様ケイマン島にあって指しようがないのか・・・
実態は不明ですが、自民党政権が倒れれば、捜査が行われるかもしれません。
ある説では、コイズミと竹中には、アメリカからそれぞれに1兆円を超す報酬が支払われたという情報もあります。
また、土建屋と違い、大企業は、もっと周到に、隠密裏に闇献金をするでしょうね。
やはり政権交代あるのみでしょう。
>彼は、金融族だといわれている。そのため、長年民間金融機関から、「民業圧迫」と批判されてきた郵便貯金・簡易保険の民営化を押し切ったのである。今でも、「郵政民営化」がどのように国民の利益になるのか疑問が呈され続けているが、何のことは無い、コイズミは、自分の利権を漁るために、支持母体である金融業界への便益を図ったに過ぎない。
なるほど。コイズミはいままで「クリーンなタカ派」と呼ばれて来ましたが、いわゆる「土建屋行政」とは距離があったからそう思われてたのであって、実態は違ったと言うことなのですね(出来ればここらへんのソースをご教示いただきたいのですが…。尼さんもおっしゃってるように、コイズミの金がらみの疑惑がいまだに出てこないのは非常に不自然な話としかいいようがないのですが)
初めまして。
私のこの分析のもともとの基礎は、過去に読んだ新聞記事にあります。ですから、ソースを示すのは難しいのですが、たまたま、Wikipediaで、「自由民主党」の解説記事の中に、以下の記述を見つけました。
(以下引用)
〜近年の自民党(1990年代後半以降、特に小泉政権以後)は大銀行・大企業・外資系企業の利益を重視する金融族のネオコン型新自由主義派が圧倒的に主流となってきているとされる。また、旧来の地方の組織的動員よりもマスメディアを利用した都市部の政治家個人による大衆的人気に依存している面が大きくなってきている。
(引用終了)
以上が傍証となると思います。バブルの後始末で、金融機関にだけ、公的資金の投入をしたのも、他の業界に対する姿勢に比べて、異様に甘い政策でしょう。
コイズミが金融族である根拠。
古い記事ですが、あるブログの記事です。
http://blinkey.exblog.jp/3354564
コイズミが大蔵政務次官を勤めたときから、彼は金融族の仲間入りしたようです。