2007年09月01日

改憲に関しての私のスタンス

 9月になりました。
 このブログを始めたのが昨年9月15日。約1年が経ちました。
 戦後、もっとも復古的で危険な安倍内閣の誕生に危機感を覚えて始めたこのブログですが、1年を経て、いまだ安倍退陣にまで追い込めていません。また「次」と目される麻生も、安倍に近い復古主義者であり、改憲志向も変わらず、このブログも当面は終われないな、と考えています。

 さて、そうは言うものの、私自身の改憲、各種政策に対する態度を再度確認し、明言しておきたいと思います。
 最近の安全保障に関する記事の中で、私は軽武装全方位外交による、事実上の中立を目指し、国連決議に、国内での承認があれば、PKOへの警察部隊の派遣は認めるべき。しかしそのためには改憲が必要と言う意見を述べてきました。

 と言うことで、私は改憲論者だと思われた方も多いでしょう。そこで、改めての自分の態度の表明です。
 私は、基本的に現在の憲法を変える必然性を感じていません。ですから、基本的には「護憲」です。
 ですが、「憲法絶対墨守」の立場でもなく、まず「論憲」を十二分に行い、その結果、改憲に向かうのであれば、私としても自分の意見を反映させていきたいという考えを持っています。
 上記の、軽武装の警察部隊なら、改憲して派遣を、っと言うのは、結論ありきではなく、もし、海外派兵が必要だという国民の合意になれば、そのような形で行うべきと言うロジックを展開したに過ぎません。

 私のスタンスに近い立場を表明しているのは、民主党と公明党です。しかし、どちらも私よりは自民党に近い政治姿勢だと感じていますので、直ちに両党の改憲に関する姿勢に賛同しているわけではありません。
 特に民主党の改憲試案の、国連PKO活動への派遣部隊を別途新設するという部分には、もっと議論があってしかるべきだと考えています。
 また、自衛隊は縮小方向を希望していますので、自衛隊の存在を明記する民主党案とは微妙に異なる意見を持っているのも確かです。

 ですから、私は民主党改憲案を支持しているわけではありません。

 そして、戦術的には、今の自民党改憲草案は、完全に否定されるべきであると考えているため、それに対抗するため、現行憲法護憲のスタンスを取ります。
 わかりにくくて申し訳無いですが、これが私の憲法に対するスタンスです。

 憲法以外の政策については、基本形はリベラル思想です。その結果、高福祉高負担もやむをえないと考えており、財源として消費税上げが「本当に必要なら」ば、それもやむなしと考えていますが、昨日の舛添厚労相の発言は、安直過ぎて賛成できません。いつのまにか4兆円を越すまでになった軍事費の削減を考えるのが先で、増税の議論はまだ先でしょう。

 経済思想は修正資本主義、政治思想はヨーロッパ型社民主義を目指しています。

 当面の目標としては、自公政権の打倒。自民党の完全な下野。そして利権漁り構造の、政官財の癒着の破壊。それを目指しています。
 この目標の中で、現状は、民主党の勢力拡大による自民党の下野がもっとも現実的であると考えている一方で、民主党の体質及び内部分子の動向を見る限りでは、現状、自民党への対抗勢力としての価値は認めるものの、全面的に支持は出来ない。国会には護憲第三極が欲しいと思っているのが実情です。
 今は、民主党に対する意見送付を逐次行っています。内容としては、小沢路線をよりリベラル、護憲よりに引き寄せる内容の意見を送付しています。

 とにかく、悪い意味での「戦後レジーム」=自民党一党支配の完全な打破を目指しているのは間違い無いです。その意味で連携できる方とは全て連携して行きたいと思っています。
 先日の、共産党の、参議院院内での他の野党との協調路線の明言は、価値のある判断だと評価しています。今は、反自公政権の勢力が割れているときでは無いと考えています。ここで自民党を完全に破っておかないと、安倍、麻生とそれに続く右傾化勢力による、日本のアメリカへの追従、軍事国家化を止めることができなくなります。今は野党は一致団結して、自民党政治の打破を目指すべきときだと考えています。

 以上が現状の私のスタンスであり、当面の目標です。

 究極の理想は非武装中立。科学技術立国で、核融合発電システムや水素燃料システム、公害防止、除去システム、温暖化防止対策技術、海底資源探査・採掘技術を世界に提供し続けることにより、世界にとって無くてはならない国となることにより、中立を保ちつつ世界に貢献するということを夢見ています。

 このような展望を持たない、今の自民党政権は早く政権を去るべきであると考えています。
 今後も、このスタンスで、記事を書き続けて行きたいと思っています。
 応援、よろしくお願いします。
posted by 眠り猫 at 02:35| 東京 ????| Comment(12) | TrackBack(17) | 護憲
この記事へのコメント
眠り猫さんの憲法九条に対するスタンスは、とてもよく理解できますし、立花隆著「南原繁の言葉」(東京大学出版会)に紹介されている南原繁の思想に近いものだと思います。私もほぼ賛成です。

最近は社民党あたりも、「憲法を一字一句変えてはならないとは考えないが、現時点では護憲」というスタンスに変わってきていて、護憲原理主義とは一線を画するようになったと思っています。
Posted by kojitaken at 2007年09月01日 03:17
>kojitakenさん
 コメントありがとうございます。
 博識なkojitakenさんに御支持いただけるとは、心強い限りです。
 文中では述べませんでしたが、憲法に限らず、物事は、当面の課題、そのための方法論、将来的な目標、理想などが重層的になっていて、その各レベルで、対処が異なるのは当然と思います。
 現行憲法墨守を主張するだけでは、国民は支持し無いと思います。
 では。
Posted by 眠り猫 at 2007年09月01日 07:12
こんにちは。初めてコメントさせていただきます。いつもブログを拝見しています。私は一母親ですが、教育基本法問題をきっかけに、「この国は危険な方向を向いている」と感じ、さまざまな情報収集を始めるようになりました。
眠り猫さんの文章はいつも的確で感心することばかりですが、今日の記事は私が漠然と思っていることを(私はそこまでうまく言葉にできませんが)そのまま文章にしていただいてようで、あまりにも共感して、出てきてしまいました。
現政権の何がイヤかをまとめてみると、対米従属のみを重視して平和主義を捨て去ろうとしていること(集団的自衛権を認め、改憲志向)・・・現時点では大国アメリカとの個別の安全保障ではなく、EU型の集団での安全保障がはるかにベターだと思っています(最終的な理想型はやはり非武装中立だと思います)、経済学的には歴史的にみて明らかに退歩である新自由主義・市場原理主義の立場であること、そして上の2点からの必然かもしれませんが、教育基本法変更にみられるように国民のこころを一つの方向に向けて枠に入れるような政策志向。この3つです。
>今は、民主党に対する意見送付を逐次行っています。内容としては、小沢路線をよりリベラル、護憲よりに引き寄せる内容の意見を送付しています。
これは私もしています。最近はテロ特措法についてのメール送付が多いのですが、神戸の弁護士さん有志は教育基本法民主党案への意見・提言も出しておられます(http://blog.so-net.ne.jp/h-m-d/)。いろいろな方が民主党に働きかけているのだと、改めて勇気づけられました。
以上、とりとめのないコメントで失礼しました。これからもよろしくお願いします☆
Posted by まい at 2007年09月01日 07:41
こんにちは。

憲法を十分に理解したうえで、改憲を論じると言う姿勢に大賛成です。

また、安全保障議論についても、眠り猫さんの、
「私は軽武装全方位外交による、事実上の中立を目指し、国連決議に、国内での承認があれば、PKOへの警察部隊の派遣は認めるべき。」
というスタンスにも賛成です。

上でコメントされている、まいさんの感覚も、私は共感しています。

自分の立ち位置を確認できて、ありがたく思いました。感謝です。
Posted by つくい at 2007年09月01日 07:47
>まいさん
 初めまして。コメントありがとうございます。
 おっしゃるように、私の意見をもって、自らの意見の代弁と感じられる方が多いようでして、それは逆に私の意見が共感を得ているという意味でもあり、大変心強く思います。
 今の安倍政権の危険性、コイズミ意向に急激に進んだ媚米外交。これは、右派、左派を問わず、日本国民から反発を受けつつあります。それに正しい理論的バックボーンを与えるのが、私のブログの役割と考えており、ご支持いただけて大変うれしいです。
 今後も脳を絞って書き続けます。
 
Posted by 眠り猫 at 2007年09月01日 08:19
>つくいさん
 これはこれは!「津久井信の弁護士ノート」のつくいさんではありませんか!初コメントありがとうございます。
 しかも、プロの方からご支持が得られるとは、恐縮です。
 ありがとうございます。
 たまにこうして自分の立ち位置を鮮明にしておくのは、自分自身の確認のためです。結構重要なことだと思っています。
 ご支持に感謝します。
Posted by 眠り猫 at 2007年09月01日 08:22
私も日本の将来の道は、米国型市場原理社会ではなく、ヨーロッパ型修正資本主義社会だと思います
福祉・環境を重視した社会を実現していくためには、高福祉高負担は避けられないでしょう
高福祉高負担を実現していくためには、行政側の財務内容を国民がチェックする徹底したディスクロージャー(情報公開)をする必要がありますね
行政が財務内容を誤魔化したり、横領したりした場合には、懲戒免職は勿論のこと、重い刑事罰を科すぐらいのことをしなければなりませんね(天下り絶対禁止)
不正な国会議員に対して、国民投票によるリコール制度があってもいいような気がします
北欧諸国みたいな政策を日本が模範とすれば、いいと思います
竹崎孜著「スウェーデンはなぜ、生活大国になったのか」参照
Posted by うずら at 2007年09月01日 10:44
>うずらさん
 私もそう思います。
 なぜ、ヨーロッパで成功している事例があるのにそれに学ばず、国家としての体質が全く違う日本がアメリカの縮小版を目指す必要があるのでしょうか?
 とはいっても、ドイツのメルケルも、フランスのサルコジも、新自由主義支持側の人間です。ヨーロッパもまだ一枚岩ではないのでしょう。しかし、理想に向けての挑戦を続けるべきで、恫喝や、他国の脅威論に基づく軍拡政策をやめさせねばならないでしょう。
 情報公開は、民主党が国政調査権で活躍してくれることを期待します。
 北欧は資源の割に人口が極端に少ないという面があるので、まんま真似は出来ないのですが、それを超えて目指すべきものと思います。
Posted by 眠り猫 at 2007年09月01日 11:49
眠り猫さん
こんにちは。私はこのような考察を書けるほど勉強ができていないのですが、
皆さまと同じく、眠り猫さんの意見にほぼ同意です。

>正しい理論的バックボーンを与えるのが、私のブログの役割‥
確かに与えられた思いです!^^
本物の議論をしながら、みんなで考えていきたいですね。
今度もよろしくお願いします!^^
Posted by ココロ at 2007年09月01日 13:14
>ココロさん
 コメントありがとうございます。
 えらそうなことを言ってはいけないのですが、私に出来ることといえば、論理的に物を考えることだけはできるので、皆さんと情報、意見を交換しながら、理論を高めていくことがここの役割と考えています。
 こちらこそよろしくお願いします。
Posted by 眠り猫 at 2007年09月01日 14:07
私は護憲・保守ですね。保守と言うより現状維持派かな。

近年憲法で最重要視しているのは25条ですが、これに対しては、現状がムチャクチャだろ、とにかく守る、変えない、という立場です。

9条については、当面一字一句変えない、という立場。
理由は信用できる友人・知人がみんなそう言ってるから。
はっきり言って私には外交と軍事のセンスと知識が殆ど備わっていません。でも各方面でそれらを要する仕事をしている友人・知人が、結構な人数います。
でもって、彼らは全員、「今、9条を少しでも変えるのには反対」です。
だからお任せで9条絶対護持と信じています。

>北欧は資源の割に人口が極端に少ないという面があるので、まんま真似は出来ないのですが、それを超えて目指すべきものと思います。
そうですね。ヨーロッパ型修正資本主義社会は目標として大いに参考とすべきですが、北欧諸国を理想として追随することには疑問を感じます。いろいろな環境がずいぶん違うので。
また、EUは経済圏として、構成諸国とEU、EUと他の経済圏、という二重構造を持っているようで、これは他の経済圏にはないと考えられます。
日本はヨーロッパの方法を取り入れながら、ベトナムやタイ、マレーシアをはじめとするアジア諸国、更にカザフスタン、イランといった中央アジアから中東にかけての国々と緩やかに連携できる政治経済モデルを、構築できればいいかと思っています。
Posted by 千年虫 at 2007年09月01日 14:21
>千年虫さん
 そうですね、東アジア諸国との関係強化、経済ブロックと言うのは一つの考え方だと思います。
 私の理想としては、全世界を対象とする大きな輪と、東アジアとの密接な関係の小さな輪の二重構造が達成できればよいと思っています。
Posted by 眠り猫 at 2007年09月02日 08:41
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