要するに、コイズミ改革とやらで、「痛み」を押し付けられ、生活が苦しくなっているにも拘わらず、依然、保守・自民党や、右翼思想を支持している人々が多いことへの危惧です。
先の参院選では、農村部を中心に、地方一人区で、自民党が惨敗し、全体として、リベラル政策を掲げた民主党が勝利しました。
これは「限界集落」と言う言葉が示すように、農村の疲弊が進み、その怒りが投票行動に結びついたものでしょう。
しかし、都市部はどうでしょう?
ワーキングプア。そしてフリーター、ニートの多くは都市部に集中しています。
しかし、東京都知事選挙では、極右で、民生を省みないファシスト石原が、3選を遂げています。
自民党支持率も、民主党に肉薄されているとは言え、依然30%台。日本に富裕層は30%も存在しません。
富裕層のそのまた一部向けの政治しか行っていない自民党に、痛みを受けているはずの人からの支持がある。ここに、私は、「貧すれば鈍する」と言う人々の存在を仮定しているのです。
他国の例ですが、ベルリンの壁崩壊後のドイツで、一時的にノイエ・ナチス(ネオナチ)が、勢力を伸ばしたことがありました。
旧東ドイツから流入する、教育は受けているが、低賃金でも働く労働者が増え、旧西ドイツでの低学歴低賃金労働者が、割を食って職を失った時期です。
ノイエ・ナチスは、この失業者(若者が多かった)の不満を吸収し、攻撃の矛先を植民地政策時代から関係の深かったトルコからの労働者や、ヨーロッパ共同体の成立で、越境して働きに来ていたイタリア人労働者を排斥(暴力で)する行為を行いました。
経済的貧困の不満は、たやすく、レイシズム(人種差別主義)や、ファシズム、極右と結びつきやすいことを端的に示しています。
現在の、コイズミカイカクの犠牲者の怒りは、本来自民党に向けられるべき問題で、リベラル政策を採る、民主党やその他野党への支持に代わるべきところ、依然、自民党が高い支持率を保持しています。
また、ネット言論上では、中韓をただひたすらに誹謗中傷するだけのブログや、歴史修正主義者による、沖縄県民蔑視発言などが横行し、決して富裕層とはいえない人々が、「自分とは違う」と言うだけの理由で、レイシズムに陥って、保守・極右を支持して、弱者を叩いているのが現状です。
私は、これこそが、「精神の荒廃」であると考えています。
私のブログはリピーターの方が多く、上記のようなことをしている人はまずいないでしょう。
しかし、自民党政権を倒すには、上記のような人々の目を覚まさせる必要があるのです。
明日は、何故、弱者がレイシズムや保守支持になるかの社会心理学的分析を書く予定です。
(参考)コイズミカイカクの弱者切捨ての実態
http://www.mainichi.jp/select/seiji/news/20071209ddm003010030000c.html
コイズミは明確に弱者切捨てを行いました。安倍も同じです。




論旨にはあまり関係ないことなのですが、トルコはドイツの植民地では
なかったように思います(第一次大戦で同盟国だったと思います)。
私も常々ネット右翼の人々(心ある保守・右派の方々は別として)が
なぜまともな社会批判には向かわず他民族や社会的弱者叩きに勤しむ
のか疑問に思っておりましたので、この一連の記事には特に期待して
おります。
ですがあまりご無理なさらず、マイペースでお続け下されば・・・と思います。
初めまして。コメントありがとうございます。
はい、おっしゃるとおりです。知っていたのですが、こう言った方がわかりやすいので、植民地と言う言葉を使いました。
厳密には、トルコは、オスマントルコのまま、第一次世界大戦で敗北して力を失いました。
ドイツは、第一次世界大戦の頃から、3B政策(ベルリン、ビザンチン=イスタンブール、バクダッド)を軸とした、植民地政策を実施していました。
それを踏まえて、この言葉を使いました。
思わぬうちに、連載風になってしまいましたが、今の私の問題意識の有る点なので、あと2回、このテーマで書きたいと思っています。
昨日の『報道特集』では「消費者保護」で自民若手議員が動く姿が伝えられました。
リポート自体は民主党が不熱心ととられかねない疑問もありましたが、
この分野では『自民党の民主党化』を感じました。
都市部では、この側面もあって自民がまだ支持されているのではないでしょうか。
>しかし、都市部はどうでしょう?
ワーキングプア。そしてフリーター、ニートの多くは都市部に集中しています。
これは「構造改革」により地方から都市になゅう出せざるをえない状況が作り出されています。新たな出稼ぎと言っていいでしょう。
彼らの政治的傾向は知りませんが(バラバラで意識は低いと考えられます)、その存在が投票率にどのくらい反映されているかは疑問です。
また、職場では外国人と協働していますが、ほとんどの場合、特定の国家に対して差別意識を醸成する状況にはないと思います。ンなことしていたら仕事になりませんので。
食えない若者といっても、右傾化しているのは、むしろ仕事のないごく一部と考えられます。
もっとも外国人労働者との比較衡料で賃金が低下している製造業の現場等では、これ以上の外国人受入(端的には移民)に対し、恐怖感があるかもしれません。
ところで今夜某外食チェーン店でご飯を食べたのですが、そこのバイト深夜給が1250円、これはもしかすると、地方都市の看護、福祉職の時給より高いのではないでしょうか?
ご指摘を受けて、本文中の記述を修正しました。
初めまして。コメントありがとうございます。
ご指摘の報道は私も見ました。
確かに、参議院選挙敗北後、福田政権下で、民主党に擦り寄る形で、国民生活に着眼した政策を自民党がとりつつあるのは事実です。
ですが、それはまだ泥縄的なものであり、都市部で支持を拡大するにまでは至っていないのではないかと思います。
私が述べたいのは、もう少し長期的に見ての、新自由主義による格差の影響とそこに生まれる心の荒廃について述べたいと思っているのです。
ご指摘をびくびくしながら書いてます。
さて、この連載記事については、当初からそれを考えて始めたものではありませんでした。
また、直近に、プレカリアートについての記事も書いたので、表現に不十分なものがありました。
私は、フリーターやニートに特化して、彼らが右傾化していると言うつもりはありません。
もっと広い意味での弱者が、何故自民党支持にこだわるのかについての私見を述べて見ようと思っているのです。