2008年01月04日

政治、経済、歴史認識、思考

 今日から仕事始めの皆様、明けましておめでとうございます。
 まぁ、今日は金曜日でもあり、職場の本格的始動は来週月曜日の7日からと言う人も多いでしょうが。そんなに甘くない職場の方、年末年始もお仕事だった方もいらっしゃるでしょう。ご苦労様です。

 今日は、このブログを書く上で、今年の私の関心事をいくつか列挙しておきたいと思います。
 まず、政治。
 これは、昨年30日の記事、「2007年の回顧と2008年の展望」(http://heiwawomamorou.seesaa.net/article/75442361.html)にも書きましたが、今年中には確実に予想される、衆議院の解散総選挙。そこで、自公政権をどこまで追い込めるかに、21世紀前半の日本の行く末がかかっているといっても過言ではないでしょう。
 私としては、民主党にもいまひとつ不安を持っていますが、政権交代を目指して、自公政権、特に利権漁りで腐敗した世襲議員の集団、自民党への攻勢を強めて行きます。

 バブル崩壊後、日本は経済、生活ともにガタガタになりました。しかし、自民党は、国民生活の改善を行おうとはせず、ただひたすら、金融機関と一部大企業への優遇策とアメリカへの盲従に終始し、国民全体の幸福にかかわる施策を打ってきませんでした。

 そのため、広がる格差、不安定雇用、9年連続の世帯収入の減少、企業収益の労働再配分の削減、地方での限界集落の問題、そしてワーキングプアなどの問題が、噴出しています。
 新自由主義批判云々以前に、この状況で、自民党が国民を幸福にしてきたかと言う問いに、イエスと答える人は極少でしょう。

 私としては、このような、国民軽視で、安倍政権下では復古的改憲、軍事偏重の異常な施策が進められるなど、もはや国民政党とは言えない自民党に、今度の衆議院選挙で、回復不可能な大打撃を与えることを目指します。
 衆議院選挙で、結果として政権交代まで行かなくても、自公三分の二の議席を大幅に減らすことができれば、これまで、政官財の「鉄のトライアングル」と呼ばれる利権の構造に、大きなひびが入ります。高級官僚も、財界も、政権交代が現実のものとなりかねない状況の中で、人材難、政策実行力不足の自民党と距離を置くことになるでしょう。そうなれば、自民党の求心力の源である、利権構造がうまく働かなくなり、自民党はさらに追い詰められます。

 今次の衆議院選挙で、私がもっとも望む結果は、自公大惨敗なるも政権交代なしと言う状況です。上記のような状況になり、求心力を失った自民党が完全崩壊するためには、一気に政権交代するよりも弱体化した上での政権担当と言う難事の下で、徹底的に能力を失い、2度と立ち上がれないようにして、世襲議員たちの利権と地盤を叩き壊すことができればよいのです。
 その間、野党は、政権担当能力を身につけるための時間を得ることができます。
 まぁ、一気に政権交代が実現すれば、それでも良いのですが、私の希望は、変に政権交代が実現して、自民党が分裂して政界再編が起こり、おかしな連立が行われるより、まだ自民党を政権に就かせておいて、さらにボディーブローを打ち込み、その次の衆院選で、自民党に解党的打撃を与えるほうが、将来の日本のためになると思うのです。

 経済政策については、社会民主主義的リベラリズムに基づいた、高福祉高負担政策とそれの基礎になる、大企業課税の強化、法人所得税を含め税の累進性の強化、一方で保護主義的経済政策で、企業の地力を高め、その成果の配分が適正に行われるようにするべきだと思います。今の新自由主義政策、グローバリズムの正反対を目指すのです。
 国際競争力云々と言うのが、今の政財界の決まり文句ですが、逆にそれを重視するあまり国内産業の空洞化と、不正規雇用の増加、内需の激減を招いているのが実態です。
 何も、日本が経済大国であり続ける必要は無く、またGNPで国力自慢をしても国民の生活は良くなりません。
 国際比較で何位、っと言うこと目指すのは無意味で、まずは国民生活に重点を置いた、内需指向の大きくは無くても安定した経済を目指すのです。
 そのために、アメリカンスタンダードを排し、アジアとの互恵関係による、緩やかなアジアブロック経済を指向する。「日本もアジアの一員」と言うことと、地理的有利さ、資源の問題を含めて、アメリカ支配からの脱却を進めるべきです。
 あくまでも「脱却」であって、「反米」は志しません。

 政治、経済で、上記の方向を目指すためには、自民党のような戦前懐古思想の歴史修正主義や、事実を直視せず、原爆投下についてアメリカに謝罪を要求することも出来ないくせに、軍国的改憲を進めようという今の自民党の政治業者達を一掃する必要があります。
 そのためにも、歴史認識は重要なファクターになるでしょう。
 この年末年始、ネットを使って、少しアジアの歴史や、欧米の宗教的背景などについて勉強してみました。
 知らなかったことがたくさんありました。そして、今の時点での結論は、まず何よりも、歴史を直視することが大事だと言う事です。
 その意味で、私は、自慰史観にも自虐史観(と誤って呼ばれている勢力)にも属しません。

 たとえば、中国は、歴史のほとんどの期間において、アジアの超大国でした。清の末期に、近代化に遅れを取り、欧米と日本による植民地主義的侵略の対象になりました。

  その時の侵略について、日本はその非を認めることは当然です。同時に欧米にもそれは言えます。あの時代、欧米と日本は、先発か後発かの違いで、侵略者であったことは紛れも無い事実です。一方で、中国もその長い歴史の中では、中華思想に基づく侵略や圧制を行っていた国でもありました。
 ですから、歴史を直視し、それを踏まえたうえで、正すべきはただし、その上で未来志向の国際関係を築くべきでしょう。そのためには歴史の学習は欠かせません。
 沖縄戦の問題の根底にも、琉球王国への支配の歴史があり、戦争中も戦後も、沖縄の人を差別してきた思想が、今も残存しています。その反省または修正なくして、トラブルは起きこそすれ、明るい未来は訪れません。
 まずは、学習、偏見の無い理解、感情を排した施策の実現。それが、アジアとの共存関係の構築に重要だと思います。

 長くなっていますが、最後に。
 この1年余りの間、ブログを続けてきて、いろんなことを知りました、勉強しました。そして知れば知るほど、自分は無知であることに気づくとともに、この多様な価値観の世界で、自分の道を選び取ることがいかに難しいかも思い知らされています。
 ただ一つ言えることは、他者の言説を「学ぶ」ことは、知識の獲得のためにも必要ですが、それを自分のものするためには、常に「思考」を続けなければならないということです。
 戦前の、「日本は神国」、「天皇陛下万歳」に、思考は無く、為政者の押し付けによる国民洗脳だけがありました。そんな国は不幸ですし、結局破滅しました。
 重要なのは、上記の歴史を含め、客観的事実を知ることと、先人の学問の成果を学ぶこと、そしてそれらを咀嚼し、思考した上で、現実に対して、自己の思想で臨む事。
 これが難しくもあるのですが、自立した自由な個人として、もっとも重要なことだと考えています。

 「他人の言葉でしゃべるもの」と、「自分の言葉でしゃべれるもの」との間には、知的レベルで数段階の差があります。
 私はまだ自分の思考を確立することができていません。一方で他人の言葉でしゃべることは性格上潔しとしません。
 まだまだ勉強を続けなければいけません。

 以上が、年頭に当たっての私の希望であり、抱負です。
 今年もよろしくお願いします。

posted by 眠り猫 at 01:48| 東京 ????| Comment(11) | TrackBack(40) | 日記
この記事へのコメント
眠り猫様
本年もよろしくお願いします。
私の方の不具合で同じ記事を二つもトラックバックしてしまいました、すみません。お手数かけますが、削除してくださるようお願いします。
Posted by なごなぐ at 2008年01月04日 04:20
>なごなぐさん
 深夜に訪問いたしました。まだ起きてますので、重複TBは処理しておきます。
 本年もよろしくお願いします。
Posted by 眠り猫 at 2008年01月04日 04:32
眠り猫さま。本年もよろしくお願いします。
「自公大惨敗なるも政権交代なし」という状況を当面の目標としつつ、「歴史に学ぶ」という姿勢は、私も全く同感ですし、私自身もそうありたいと思っています。
ほぼ同時期にブログを始めた者同士、今年も引き続きがんばりましょう。
※TBが通らないとのことだったので年始に設定をいじってみたのですが、やはり駄目でしょうか。うーん、よく分りません。ご迷惑・ご面倒をお掛けし申し訳ありません。
Posted by つくい at 2008年01月04日 06:11
明けましておめでとうございます。眠り猫さん。
新年、早速の力作ですね。
コルナイ・ヤーノシュの『反均衡』の序文を思い出しました。「経済学は経験科学やねんから、先験的には何も決められへん。・・物理学でも何を扱うか、仮説・実証者の恣意が入ってる」っていう例のあれです。喜怒哀楽、その強弱・長短、微妙に振幅しつつ、拡散と集結を繰返すんでしょうね。
おそらく故郷を遠く離れた人ほど、望郷心も強く、思いっきり時代錯誤な「伝統」に、こころ焦がされんばかり?!
そのエネルギーたるや・・。
他方、故郷を当たり前のことと享受してる「改革」者は「失おう・捨て去ろうとしているもの」が何やのんか?に結構無頓着。「そんなはずでは・・」って後悔する前に、両側から四方八方手を尽くすべきでしょうね。個々の人間の時間は限られてますけど、誰かは残り、それを続けるでしょう。あれも。
あんな?ことも。

ほな、本年もよろしくお願い致します。
Posted by 三介 at 2008年01月04日 06:22
>つくいさん
 おめでとうございます。今年もよろしくお願いします。
 ご賛同いただき心強いです。
 個人が放棄してはいけないものは、その内心の自立、自由であって、たとえ権威が言うことであっても、それに個人ごとに咀嚼と思考の上で、採るとらないを判断する能力が必要だと思うのです。
Posted by 眠り猫 at 2008年01月04日 07:38
>三介さん
 おめでとうございます。
 相変わらず、三介さんのコメント(ブログもそうですが)は、高尚な上に、引用まで関西弁で、私にはついていけないのですが、なんとなく、ご賛同いただけたものと解釈させていただきます。
 では、今年もよろしくお願いします。
Posted by 眠り猫 at 2008年01月04日 07:40
本当に新年早々の力作、素晴らしいです。日本や日本人個々の生き方までも指針を示されていて、今年一年これだけでも十分だと思えるほどの内容です。今年もご健康に気をつけられて、眠り猫様の真骨頂の記事をたくさん読めれば幸せです。私も中国と米国の二大マーケットをうまく活用することが日本経済にとって最も大切な視点だと思っています。隣国と不仲になっても何もいいことはありません。それを望む某国の策略に騙されてはいけないと思っています。
Posted by scotti at 2008年01月04日 10:34
>scottiさん
 明けましておめでとうございます。今年もよろしく。
 しかし、褒めすぎです。私は、方法論に触れただけで、私自身まだそれを未達成です。まだ成果が出ていません。
 ただ、おっしゃるように、米国とは少し距離を置き、中国との間、及びユーロ建て決済の導入などで、経済の多極化を進めて、うまく生き延びることが今後は求められるでしょう。
 その意味で、中国敵視政策を採ったコイズミや、歴史修正主義者の安倍などは、時勢が読めない愚か者のそしりを免れません。事実、その政権下で、国民生活は悪くなり続けたのですから。
 国民もバブル幻想を早く捨て去って、新しい国づくりのために、まず創造的破壊、つまり自民党政治の終焉を引き起こさねばならないと思います。
 ではでは。
Posted by 眠り猫 at 2008年01月04日 14:38
あけましておめでとうございます。
私も勉強する事が沢山あります。
さて、昨夜のTBSTVの新春超歴史ミステリー古代ローマ1000年史!!空前の巨大帝国全解明スペシャルは面白かったです。
Posted by カーク at 2008年01月04日 21:28
>カークさん
 あけましておめでとうございます。
 勉強することに終わりは無いですね。
 当該番組は、見始めてすぐ、みのもんたが出てきたので、チャンネルを変えました。反吐が出るほど嫌いなので。
Posted by 眠り猫 at 2008年01月05日 01:49
「2段階政権交代論」ってユニークな発想ですね。
今年も学ばせていただきます。
Posted by 春 at 2008年01月06日 21:26
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