今日のエントリーの前に、前の2つのエントリーに寄せられたコメントについて、少しお答えしておきたい。
私が、大阪府知事選挙の結果の分析が不十分というご指摘があったが、それは全くその通りである。言い訳になるが、先週はパソコンの故障とそのバックアップ、新パソコンの設定やデータ移入などに忙しく、ニュースも見ていなかった。
そのため、具体的な根拠を示すことはできない。その点の批判は甘受する。ただ、私はきつい言葉を使いながらも、「国民と同じ目線でものを考え、それを丁寧に広報していくことが大事だ」と言いたかったのである。
さて、ガソリン暫定税率の問題で、全国の自治体首長の連名での税率維持の申し入れがある一方で、マスコミでは、国交省の道路特定財源の無駄遣いについて報じられている。TBS/MBSの夕方のニュース番組の内容は、とある、大阪の地下駐車場の建設費の95%が、道路特定財源から支出されていた。その金額は、95億円。
200台収容のこの地下駐車場に、総額100億円もの金額が投じられている。しかもこの駐車場の運営会社には、国土交通省から天下りが行われ、一般職員はもちろん、専務4人のうち3人は天下りで、年収1600万円が保証されている。
このような、腐敗と癒着の構造、道路特定財源の無駄遣いとその私物化が報じられるなかで、国交省職員が、勤務時間中に暫定税率維持に賛成するよう署名を求める活動をしていたことも問題になっている。
長年自民党の集票マシーンであり、同時に利権の温床であった、道路建設。私もその一端を、自分自身の経験からここで紹介しておく。
私は20年少し前、山梨県で、会社の用地取得交渉(土地の買い付け)に従事していた。現場は甲府盆地の南のはずれから、笛吹川を渡って対岸の農村地区である。
当時の時代背景を述べておくと、バブル絶頂期で、株や土地が高騰していた。ゴルフ場建設も盛んで、ゴルフ場会員権が株のように高値で投機的に売買されていた時期である。
政権は自民党で、特に山梨県を地盤とする自民党副総裁、金丸信の権力が絶頂を極めていた時期であり、首相は竹下だった。いずれも土建利権政治家の代表であった。
ここで土地の買収交渉をしていた私は、まず、地主を訪問するために、甲府市の周辺をあちこち車で回るのが日課だった。
そこで見たもので異様なものが2つ。まず、甲府盆地南部の稲作地帯で、田んぼが広がる平地のど真ん中に、全長300mほどだけの、片側2車線、中央分離帯と歩道付きで並木まで植わっている、超高規格道路が伸びていた。ちなみに、日中そこを通る車を見かけたことは自分以外1度も無い。何しろ300mの両側は1車線のみの歩道もなく、路肩は田んぼと直接接している、古い道路につながっていただけであるから。
この異様な道路建設の理由は後にするとして、2つめの例へ。
同じように地主のもとへ行くために、山道を4WDの車でがたがた登っていくと、土砂崩れの跡の復旧として、未舗装のでこぼこ道だったのが、数十mだけ、前述と同様の高規格道路に、隅っこには小さいながらも公園まであった。もちろんここは山中の森の中で、子供が遊びに来るはずもない。ちなみにその山道の奥には、1世帯の牧場があるだけだった(この人が地主)。
この異様な、明らかに無用と思われる高規格道路の建設には、行政には次のような言い分があった。私が、当時の建設省の出先機関の技官から直接聞いた話であるから間違いは無い。
「予算状況に左右されるので、達成がいつになるかはわからないが、道路計画を策定してあり、いつかは、その路線の全道路が、高規格道路になる予定」だというのだ。道路計画の策定は、行政(県や国交省の出先)の仕事であるが、そこに金丸などが介入しているのである。
まず、必要性の有無からすれば、上記のように、誰も通らない道を、そこまで高規格にする必要はない。そして、その高規格道路計画の達成はいつになるやら未定で、予算が取れたら一部だけやるという方法である。これでは、道路特定財源がある限り、不必要な道路を造り続けることになるわけである。
そして、このような高額の道路を造る際には、入札は談合で高い値で決まり、そこから官僚や政治家はバックペイを得る。そして選挙の時は、土建屋が集票マシーンとなって動く。これが、自民党の土建行政の基本であった。
コイズミ改革で、土建利権政治の破壊が進んだ。しかし、コイズミは破壊だけしてフォローをしなかった。そのため、地方に落ちるお金が減り、地方の疲弊を招いた(ことはこれだけでは無いが)。自民党の集票マシーンもほころびを見せ、結果、昨年7月の参院選で、自民党は地方の議席を多く失った。
福田政権が、道路特定財源の一般財源化に消極的なのも、その一部である揮発油税の一部暫定税率の継続に前向きなのも、その本音は、土建政治の復権と、それにより、崩壊した地方の集票マシーンの再構築を図っているからにすぎない。つまり、地方に道路を造るためではなく、自分たちの選挙のために、道路特定財源を死守しようとしているのである。
この問題を政局に利用しようとしているのはどちらかといえば、民主党もそうだろうが、自民党の方が悪辣である。その真実を伝えたい。
さらに、金丸信についていえば、彼はすでに完成しているが、リニアモーターカーの実験線を、山梨に誘致し、全長50キロの大部分がトンネルという、巨額の国家プロジェクトを行った。しかし、最近中央リニア新幹線の構想が、JR東海から出されたが、それまでの20年間、この実験線で利益を得た人は研究者以外誰もいない。
金丸は、この実験線の建築にあたって、そこで使用される膨大な量のセメントの納入に際し、自分の息子を社長として登記したペーパーカンパニーを必ず通すことを、業者に強要し、書類の上だけで、セメントを扱ったように装い、実際には何もしないで、セメントの金額から、マージンを得ていたのである。金額は不明だがトンネルの多い工事の規模からして、数十億円の金を何もせずに得ていたのである。
このような、土建政治にまつわる、利権と集票マシーンの構造は、長年自民党を支えてきた。福田政権は、この構造を維持・復活させようとして、道路特定財源の一般財源化に反対し、暫定税率の延長をしようとしているのである。そこには、地球環境の問題意識などない。地方の疲弊へのいくらかの効果はあるだろうが、土建業者など、一部の人と政治家に金が落ちるだけである。この政治家には、地方の首長や議員も含む。だから、彼らは暫定税率の維持に積極的なのであり、私利私欲のために、国税を食い物にしようというのである。
野党は、この腐敗・利権の構造に、もっと突っ込むべきである。民主党の国会議員、地方議員にも、同じような利権屋がいるために、追及の手がおろそかになってはならない。「肉を切らせて骨を断つ」つもりで、自民党の腐敗を暴くべきだ。そのため、元土建族のドン、小沢代表に類が及ぶとしても、真に政権交代を目指し、国民政党足らんとするならば、ためらうべきでは無い。
また、前述の民放のニュースのように、この利権、癒着の構造をどんどん暴いてもらいたい。自民党(地方も含む)、国交省、土建業者の政官財の「鉄のトライアングル」を破壊することが必要である。
そして、その分の予算で、特定集団の懐に入らないようにしながら、地方を含む国民生活の改善のために、税金を無駄なく使うべきである。
そのためには、野党は、道路特定財源による地方活性化に代わる、国民生活活性化のための施策を策定し、大々的に公表していくことも必要である。
(この記事は、民主党と、社民党に送付しました。)

東京や札幌市中央の渋滞とは違う、牧歌的な陰に「不気味な」翳が・・。あ、そう言えば、プルサーマル「ゴウ」サインって知事さんが表明してはった。正式発表は説明会の時らしいけど・・。
活断層調査とか、もう少ししておくべきやと思いますけどね。「中越沖」同様。
道路の補修計画や方法も含めて、もうッと自治体主体でやれること多いと思います。高度先端技術を使うとなると、中央がでしゃばり易いっていうのが、プラントメーカーと官僚と学者の「つるむ」原因かとは思いますけど、公共工事が激減している中、せこい工事にも(政治力を生かした?)「大手」がくちばし入れてくる云々と言うようなことをあの亀井静香さんが安倍首相の時、国会で言うてはった。此処らの「靭帯」が「安泰」だと、必要な「構造改革」は進みにくいような気がします。ここらの地元企業の保護と効率的事業モデル、もっと透明化していく中でしか、出来ないような気がします。大都市・大阪でさえ企業誘致に「てんてこ舞い」してる状況ですから、雇用を作りたがっている中小の都市はもっと大変なんでしょう。ここらも、官僚の立案や企業のアイデア、もっと公開して行った方が、財政再建に結びつく気がします。責任感を住民も官僚も企業も共有できるでしょうから。
市長は土建業経営者、地元県議3人のうち、市長派の自民党県議は土建業。与党市議も土建業が多い。選挙のときは、下請け業者が集票マシーンとなってフル活動します。土建業の下請け業者は、農業を兼務してるものが多く、米作りだけでは生活できない農政の貧困があります。自治体の財政状況はまあ普通ですが、市債もそれなりにあるにも関わらず、意味不明の公共工事が繰り返されています。
まあ、全国の地方自治体の一般的な姿かもしれませんが、こうした税金を食い物にして建設業界に金を落としつづける構図を変えていくには、地方の産業構造の変革が必要だと思います。地方において、土建業につながる人が多すぎる現状では、暫定税率維持を望む声を押さえるのは難しいでしょう。