昨日、揮発油税の暫定税率維持のため、国会審議中に租税特別措置法が期限切れとなることを警戒して、5月末までの暫定延長法案(つなぎ法案)を、自公与党が予算委員会に提出可決し、国会は一時騒然となった。
しかし、河野衆院議長のあっせんに、江田参院議長も加わり、与野党で協議した結果、この法案は取り下げとなった。
この法案の目的は、いったん期限切れを迎えてガソリンが値下げになった後、自公が衆議院三分の二再議決で暫定税率が復活した場合、5月以降、ガソリンが大きく値上がりした場合、自公への不満が生じないようにすることだけが目的だった。まことに国民を愚弄した、自らの支持率確保のためだけの、余分な法案であった。取り下げは当然である。
この法案は無くなったが、その正当性を主張していた、伊吹幹事長などはどう責任をとるのか?このように国会を私物化し、三分の二条項を乱用して、自らの利権温存を図る、自公政権にはあきれ果てるほかはない。一刻も早い衆院選で、彼らから三分の二の議席を失わせなければならない。
普段は右翼的言説の多い、mixiのニュースへのコメント欄を見ても、暫定税率維持に賛成の者は、極小だった。野党は、国会戦術で醜態を見せているが、プラカード持っての実力行使などではなく、具体的な政策論で自公政権を追い詰めていってほしい。そしてその政策を実現していってほしい。
正直に言って、三分の二条項の乱用を平然と行う、自公政権のもとでは、どんなに抵抗しても、新テロ特措法のように、結局は再議決されてしまうのである。この状況下で、野党が行うべき時は、いたずらな審議拒否ではなく、十分な議論の中で、自公政権の欺瞞と私利私欲に徹した悪辣ぶりを国民の前にあぶりだすことである。
また、新テロ特措法の時も今回も、民主党の国会対策を「失敗だ」と言いまくる民放マスコミの偏向報道に利用されないよう、もっと、自公の非道ぶりをあらゆる方法を駆して国民にアピールするべきだ。
確かに民主党は、今回のガソリン国会を政局に利用しているのだろう。しかしそれを言うなら、自公政権側こそ、自らの利権と選挙での集票マシーンの再構築という、私利私欲のみを目的として行動していることを明らかにし、国民にアピールしていくべきだ。
昨日の記事に書いた山梨県の例は、たぶん全国共通だろう。金丸信の地元だったからというわけでもあるまい。また、道路特定財源の一般財源化をこそ国民は望んでいる。野党は、金額が把握できるこの財源の数字を、どのような政策に振り向けるかを議論し、明らかにしていくべきである。
自民党は、世襲が続き、国民の視点でものを考えることができなくなっている。道路建設で地方に金を落とすことが、地方の疲弊に対する処方箋だと信じて疑っていない。もちろん昨日の記事で書いたような、利権と集票マシーンに金を落とすことが第一義であるのだが。それは、世襲である自民党議員の、支持者からの要請でもあるのだ。しかし、それら一部の支持者が潤うだけでは、地方の疲弊対策とは言えない。
ガソリンを値下げすれば、ガソリン、軽油を利用するあらゆる国民の家計に、中間搾取なしで、直接、すぐにメリットがある。道路が今後も60兆円分も必要ではないことは、やはり昨日の記事で書いたように、金があればあっただけ、無駄に必要のない道路を造り続けるのが、自民党と国交省の利権構造である。
自民党は、60兆円分の道路建設が必要だという根拠を明示するべきだ。それができないなら、暫定税率維持など口にしてはならない。
議論は、暫定税率にとどまらず、やはり、道路特定財源の一般財源化を目指して行われるべきだ。その中で、具体的な地方活性策、地方交付金への配分の増額(しかし、これでは地方政治家がまた道路を造ってしまう。)などを考え、公表していくべきであろう。
そして、それにもかかわらず、自公が三分の二を持って強引に法案を通すならば、その時、野党は一層の国民の支持を得るであろう。
政権交代への王道は、国民にいかに具体的な国民重視の政策を広め、支持を拡大していくことに尽きる。ガソリン値下げ隊も結構だが、政策議論をこそ、深めていってほしい。
(この記事は、民主党、社民党に送付します。)
