2007年07月29日

【再掲】基本的人権への重大な制約と徴兵制との関係

 改憲問題に関心があり、多少なりとも勉強された方には周知の事実だろうが、自民党改憲草案においては、現在の憲法11条による、基本的人権の保障の項目に続き、12条に数語の言葉が追加されることにより、基本的人権よりも国家の意向を優先して人権を制限できるようにする意図が明確に示されている。

 具体的には、現行憲法11条「基本的人権の享有」において、「国民はすべての基本的人権の享有を妨げられない。この憲法が国民に保障する基本的人権は、侵すことのできない永久の権利として、現在及び将来の国民に与えられる。」と明記されている。誤解の無いように補足すると、次の12条で、権利濫用の制限が記載され、権利は「公共の福祉のためにこれを利用する」っと現行憲法でも明記されている。
 現行12条の現実面での、典型的な例は、「土地収用法」などのようなものに顕れる。
 必要不可欠な公共事業に対し、地価のつり上げを目的として、土地の売却を拒むような場合に、厳正で非常に複雑な手続きの元に、適正価格での土地の強制収用を認めている場合などである。

 しかし、自民党の改憲草案では、まさに、この12条に、文言を足している。
 具体的には、上記の「公共の福祉のために用いること」の部分が、自由及び権利には責任及び義務が伴うことを自覚しつつ、常に公益及び公の秩序に反しないように自由を享受し、権利を行使する責務を負う。
 となっている。つまり従来の12条よりも、「公益」と言う言葉が加わり、さらに「公益及び公の秩序に反しないように自由を享受し」と、基本的人権の特に自由の権利に対して、大幅な制約を加えている。
 ここが最大の問題である。

 この後、自民案による改憲の目玉として、「撒き餌」のように、「個人情報保護、知る権利、環境権、犯罪被害者の権利、知的財産権を規定環境権」などをあらたに規定している。いわば、「加憲論」、「創憲論」を一部内包する案のように見える。

 また、私が、先日のエントリー、「自民党改憲草案が徴兵制をもくろんでいる証拠」において述べたように、現行憲法では、憲法18条で、「奴隷的拘束及び苦役からの自由」が保障されているが、改憲草案では、元々1つの文章であったこの条文を、「第1項 何人も、いかなる奴隷的拘束も受けない。第2項 何人も、犯罪による処罰の場合を除いては、その意に反する苦役に服させられない。」と、一見変化の無いように見えながら、2つの項に分けている。これは法学の解釈上の通説を知らねばならないが、同じ条文の1項、2項では、前にある項のの方が優越することを理解してもらいたい。つまり、自民党の草案では、「苦役からの解放」が、条文から、その下の「項」に格下げになり、第一項からは削除されているのである。

 ここまで述べてきたように、自民党の改憲草案では、一見加憲的に新たな人権を創設したかのように見せかけている。しかし、実際には、12条の改悪(上記赤文字の部分)によって、旧来の権利も、18条の苦役からの解放も、新たに創設された人権も、全て、「公益及び公共の秩序」に反しない範囲でのみ、許容されるという、重大な意味の転換が図られているのである。

 この改憲の結果としては、国の意向(公益と称する)や、公共の秩序(多数派や資本力のあるもの)の意向が、あらゆる基本的人権よりも上位に来ることになる。
 私は、以前のエントリーで、現行18条から、改憲草案では、「苦役からの解放」が消滅したことと、この12条改悪によって、自民党が目指すものは、「徴兵制」に他ならないと述べたことの詳細は、ここにあるのである。

 以前のエントリーのコメントには何もつかなかったが、ネット内で、他のサイトで私の「徴兵制導入疑惑」に対して、「今のこの時代にまさか」とか、「現代戦では、職業軍人だけで十分戦争はできる」などと言う、懐疑的な意見が散見されたが、本来、徴兵制禁止の役割を担ってきた18条を、上記のように2重に改悪(12条による公益の優先と、18条自体の改悪)することによって、自民党が目指すのは、やはり、徴兵制並びに、警察(昔の特別高等警察の役割も持って)が、根拠無しに、国民を拘束、苦役に服させることを可能にする改憲案なのである。直ちに徴兵制施行ではないにしても、それが可能な道筋を用意しているのである。
 そうではないという人がいるならば、何故、12条と18条をこのような形に改めるのか、説明してほしい。
 まさに、自民党憲法改正草案は、「国民の基本的人権の制限と、国益の名の下に、国民を拘束、服従させる意図を持つ」と言うことが、明白なのである。徴兵制へも道を開こうとしている。

 この動きは、自民党の中では共通認識のようで、伊吹文部科学大臣の、「人権メタボ」発言や、極右の石原慎太郎が、自著で、「権利ばかりが多すぎて義務が少ない」と言っている事の反映である。
 この憲法になると、権利は、不条理で予測できない制約を受け、義務は無限に増やすことができるのである。決して許してはならない。

 参議院選挙を前に、各党の方針が出され始め、護憲勢力も意見を現わしているが、共産党が9条護持のみを叫んでいるのには、不十分感がある。上記のように、国民のもっとも貴重な基本的人権に国家による制約を加える改悪が用意されている点にも、触れて、護憲を求めていくべきであると考える。
 共産主義では、公共の福祉が個人の人権に優越するのが常識だからかもしれないが、ここは、本当の意味の護憲の立場で戦ってほしい。

 長くなったが、ここが、今回の選挙での、改憲に関する、9条護持と並ぶ、「肝」なのだと認識してほしい。
posted by 眠り猫 at 05:25| 東京 ????| Comment(3) | TrackBack(2) | 憲法改正

2007年07月02日

【再掲】基本的人権への重大な制約と徴兵制との関係

 改憲問題に関心があり、多少なりとも勉強された方には周知の事実だろうが、自民党改憲草案においては、現在の憲法11条による、基本的人権の保障の項目に続き、12条に数語の言葉が追加されることにより、基本的人権よりも国家の意向を優先して人権を制限できるようにする意図が明確に示されている。

 具体的には、現行憲法11条「基本的人権の享有」において、「国民はすべての基本的人権の享有を妨げられない。この憲法が国民に保障する基本的人権は、侵すことのできない永久の権利として、現在及び将来の国民に与えられる。」と明記されている。誤解の無いように補足すると、次の12条で、権利濫用の制限が記載され、権利は「公共の福祉のためにこれを利用する」っと現行憲法でも明記されている。
 現行12条の現実面での、典型的な例は、「土地収用法」などのようなものに顕れる。
 必要不可欠な公共事業に対し、地価のつり上げを目的として、土地の売却を拒むような場合に、厳正で非常に複雑な手続きの元に、適正価格での土地の強制収用を認めている場合などである。

 しかし、自民党の改憲草案では、まさに、この12条に、文言を足している。
 具体的には、上記の「公共の福祉のために用いること」の部分が、自由及び権利には責任及び義務が伴うことを自覚しつつ、常に公益及び公の秩序に反しないように自由を享受し、権利を行使する責務を負う。
 となっている。つまり従来の12条よりも、「公益」と言う言葉が加わり、さらに「公益及び公の秩序に反しないように自由を享受し」と、基本的人権の特に自由の権利に対して、大幅な制約を加えている。
 ここが最大の問題である。

 この後、自民案による改憲の目玉として、「撒き餌」のように、「個人情報保護、知る権利、環境権、犯罪被害者の権利、知的財産権を規定環境権」などをあらたに規定している。いわば、「加憲論」、「創憲論」を一部内包する案のように見える。

 また、私が、先日のエントリー、「自民党改憲草案が徴兵制をもくろんでいる証拠」において述べたように、現行憲法では、憲法18条で、「奴隷的拘束及び苦役からの自由」が保障されているが、改憲草案では、元々1つの文章であったこの条文を、「第1項 何人も、いかなる奴隷的拘束も受けない。第2項 何人も、犯罪による処罰の場合を除いては、その意に反する苦役に服させられない。」と、一見変化の無いように見えながら、2つの項に分けている。これは法学の解釈上の通説を知らねばならないが、同じ条文の1項、2項では、前にある項のの方が優越することを理解してもらいたい。つまり、自民党の草案では、「苦役からの解放」が、条文から、その下の「項」に格下げになり、第一項からは削除されているのである。

 ここまで述べてきたように、自民党の改憲草案では、一見加憲的に新たな人権を創設したかのように見せかけている。しかし、実際には、12条の改悪(上記赤文字の部分)によって、旧来の権利も、18条の苦役からの解放も、新たに創設された人権も、全て、「公益及び公共の秩序」に反しない範囲でのみ、許容されるという、重大な意味の転換が図られているのである。

 この改憲の結果としては、国の意向(公益と称する)や、公共の秩序(多数派や資本力のあるもの)の意向が、あらゆる基本的人権よりも上位に来ることになる。
 私は、以前のエントリーで、現行18条から、改憲草案では、「苦役からの解放」が消滅したことと、この12条改悪によって、自民党が目指すものは、「徴兵制」に他ならないと述べたことの詳細は、ここにあるのである。

 以前のエントリーのコメントには何もつかなかったが、ネット内で、他のサイトで私の「徴兵制導入疑惑」に対して、「今のこの時代にまさか」とか、「現代戦では、職業軍人だけで十分戦争はできる」などと言う、懐疑的な意見が散見されたが、本来、徴兵制禁止の役割を担ってきた18条を、上記のように2重に改悪(12条による公益の優先と、18条自体の改悪)することによって、自民党が目指すのは、やはり、徴兵制並びに、警察(昔の特別高等警察の役割も持って)が、根拠無しに、国民を拘束、苦役に服させることを可能にする改憲案なのである。直ちに徴兵制施行ではないにしても、それが可能な道筋を用意しているのである。
 そうではないという人がいるならば、何故、12条と18条をこのような形に改めるのか、説明してほしい。
 まさに、自民党憲法改正草案は、「国民の基本的人権の制限と、国益の名の下に、国民を拘束、服従させる意図を持つ」と言うことが、明白なのである。徴兵制へも道を開こうとしている。

 この動きは、自民党の中では共通認識のようで、伊吹文部科学大臣の、「人権メタボ」発言や、極右の石原慎太郎が、自著で、「権利ばかりが多すぎて義務が少ない」と言っている事の反映である。
 この憲法になると、権利は、不条理で予測できない制約を受け、義務は無限に増やすことができるのである。決して許してはならない。

 参議院選挙を前に、各党の方針が出され始め、護憲勢力も意見を現わしているが、共産党が9条護持のみを叫んでいるのには、不十分感がある。上記のように、国民のもっとも貴重な基本的人権に国家による制約を加える改悪が用意されている点にも、触れて、護憲を求めていくべきであると考える。
 共産主義では、公共の福祉が個人の人権に優越するのが常識だからかもしれないが、ここは、本当の意味の護憲の立場で戦ってほしい。

 長くなったが、ここが、今回の選挙での、改憲に関する、9条護持と並ぶ、「肝」なのだと認識してほしい。
posted by 眠り猫 at 23:39| 東京 ??| Comment(0) | TrackBack(0) | 憲法改正

2007年06月20日

安倍改憲路線を甦らせないためにも、参院選で与党大敗北を

(安倍復古的改憲政権を敗北させよう!!)

 今日の記事は、いささか当たり前すぎて面白くないかと思う。
 周知の通り、7月参院選は、自民党の卑劣な策謀により、7月29日投票となった。年金問題を少しでも風化させようという、薄汚い魂胆だと、毎日新聞では批判している。

 しかし、今までの選挙とは違い、今回の参院選では、失われた年金の問題、住民税大増税の問題、介護の実態と政府の無策など、国民全てにかかわりがあり、痛みが発生した問題が争点となる。住民税増税の影響を反映した世論調査はまだ行われていないが、安倍内閣支持率はさらに暴落を続けることは間違いない。

 だが、参院選の争点は、上記の事項だけだろうか?
 「否」である。
 安倍は、最初から、憲法改悪を掲げ、改憲をメインの争点にすると豪語してきた。
 しかし、その後の憲法関係世論調査で、世論が、護憲に振れている事や、9条2項の改憲には、国民の過半数が反対していることが、次々に明らかになるに及び、自民党内から、改憲の争点化に疑問が呈され始めた。そして、年金問題が勃発し、守勢に立たされた自民党は、参院選での敗北を予測し、改憲を争点化して敗北すると、今後改憲について触れることが出来なくなることを危惧して、「改憲問題は、公約ではあるが争点ではない」と言う詭弁を弄し始めた。
 安倍自身は、サミットから帰国後、自民党のこの方針に不満だったらしいが、優柔不断のあの男のことであるから、改憲の争点化にこだわる姿勢は公にはしなかった。

 しかし、私達は、安倍の言ったことを忘れていない。また、安倍自身は、改憲の争点化を取り下げるとは1度も言っていない。である以上、自民党が詭弁を弄し様と、参院選での争点として、改憲問題が存在するのである。しかも喧嘩を売ったのは安倍のほうである。

 ここで、民主党は内部に改憲勢力を抱えているため、改憲の争点化には消極的である。しかし、他の野党、社民党、共産党、9条ネットは、改憲問題を争点として戦う姿勢を示している。
 私達もブログ言論で、このことを大きく取り上げていくべきだと思う。
 この参院選で、改憲が争点となり、それで与党が大敗北すれば、安倍は今後改憲を口に出来なくなる。民意が示されたことになるのだ。できれば、自民党を30議席台まで敗北させ、安倍退陣に追い込めたら一番である。
 そして、そうなれば、次期政権も、当分の間、改憲について騒ぐことは出来なくなると思う。
 次期衆院選でも、コイズミバブル議員が多く、コイズミによる弱肉強食の市場原理と、本来の新自由主義の政策と相反する庶民増税などを経験した国民は、次期衆院選でも、自民党を勝たせることはあるまい。
 そうすれば、改憲を口にすることは、向こう10年か20年くらいできなくなるであろう。
 特に、安倍のような、盲目的に復古主義、人権抑圧的改憲を言い出す内閣は、ここで大敗北すれば、2度と現れないものと信じる。

 だからこそ、自民党の逃げを許さず、ブログ言論で、改憲問題の争点化を声高に主張していく必要があると思う。
 皆さんのご協力をお願いしたい。

 では、いつもの 「安倍内閣退陣こそが、護憲への早道!」
posted by 眠り猫 at 03:33| 東京 ????| Comment(7) | TrackBack(10) | 憲法改正

2007年06月10日

基本的人権への重大な制約と徴兵制の関係

 改憲問題に関心があり、多少なりとも勉強された方には周知の事実だろうが、自民党改憲草案においては、現在の憲法11条による、基本的人権の保障の項目に続き、12条に数語の言葉が追加されることにより、基本的人権よりも国家の意向を優先して人権を制限できるようにする意図が明確に示されている。

 具体的には、現行憲法11条「基本的人権の享有」において、「国民はすべての基本的人権の享有を妨げられない。この憲法が国民に保障する基本的人権は、侵すことのできない永久の権利として、現在及び将来の国民に与えられる。」と明記されている。誤解の無いように補足すると、次の12条で、権利濫用の制限が記載され、権利は「公共の福祉のためにこれを利用する」っと現行憲法でも明記されている。
 現行12条の現実面での、典型的な例は、「土地収用法」などのようなものに顕れる。
 必要不可欠な公共事業に対し、地価のつり上げを目的として、土地の売却を拒むような場合に、厳正で非常に複雑な手続きの元に、適正価格での土地の強制収用を認めている場合などである。

 しかし、自民党の改憲草案では、まさに、この12条に、文言を足している。
 具体的には、上記の「公共の福祉のために用いること」の部分が、自由及び権利には責任及び義務が伴うことを自覚しつつ、常に公益及び公の秩序に反しないように自由を享受し、権利を行使する責務を負う。
 となっている。つまり従来の12条よりも、「公益」と言う言葉が加わり、さらに「公益及び公の秩序に反しないように自由を享受し」と、基本的人権の特に自由の権利に対して、大幅な制約を加えている。
 ここが最大の問題である。

 この後、自民案による改憲の目玉として、「撒き餌」のように、「個人情報保護、知る権利、環境権、犯罪被害者の権利、知的財産権を規定環境権」などをあらたに規定している。いわば、「加憲論」、「創憲論」を一部内包する案のように見える。

 また、私が、先日のエントリー、「自民党改憲草案が徴兵制をもくろんでいる証拠」において述べたように、現行憲法では、憲法18条で、「奴隷的拘束及び苦役からの自由」が保障されているが、改憲草案では、元々1つの文章であったこの条文を、「第1項 何人も、いかなる奴隷的拘束も受けない。第2項 何人も、犯罪による処罰の場合を除いては、その意に反する苦役に服させられない。」と、一見変化の無いように見えながら、2つの項に分けている。これは法学の解釈上の通説を知らねばならないが、同じ条文の1項、2項では、前にある項のの方が優越することを理解してもらいたい。つまり、自民党の草案では、「苦役からの解放」が、条文から、その下の「項」に格下げになり、第一項からは削除されているのである。

 ここまで述べてきたように、自民党の改憲草案では、一見加憲的に新たな人権を創設したかのように見せかけている。しかし、実際には、12条の改悪(上記赤文字の部分)によって、旧来の権利も、18条の苦役からの解放も、新たに創設された人権も、全て、「公益及び公共の秩序」に反しない範囲でのみ、許容されるという、重大な意味の転換が図られているのである。

 この改憲の結果としては、国の意向(公益と称する)や、公共の秩序(多数派や資本力のあるもの)の意向が、あらゆる基本的人権よりも上位に来ることになる。
 私は、以前のエントリーで、現行18条から、改憲草案では、「苦役からの解放」が消滅したことと、この12条改悪によって、自民党が目指すものは、「徴兵制」に他ならないと述べたことの詳細は、ここにあるのである。

 以前のエントリーのコメントには何もつかなかったが、ネット内で、他のサイトで私の「徴兵制導入疑惑」に対して、「今のこの時代にまさか」とか、「現代戦では、職業軍人だけで十分戦争はできる」などと言う、懐疑的な意見が散見されたが、本来、徴兵制禁止の役割を担ってきた18条を、上記のように2重に改悪(12条による公益の優先と、18条自体の改悪)することによって、自民党が目指すのは、やはり、徴兵制並びに、警察(昔の特別高等警察の役割も持って)が、根拠無しに、国民を拘束、苦役に服させることを可能にする改憲案なのである。直ちに徴兵制施行ではないにしても、それが可能な道筋を用意しているのである。
 そうではないという人がいるならば、何故、12条と18条をこのような形に改めるのか、説明してほしい。
 まさに、自民党憲法改正草案は、「国民の基本的人権の制限と、国益の名の下に、国民を拘束、服従させる意図を持つ」と言うことが、明白なのである。徴兵制へも道を開こうとしている。

 この動きは、自民党の中では共通認識のようで、伊吹文部科学大臣の、「人権メタボ」発言や、極右の石原慎太郎が、自著で、「権利ばかりが多すぎて義務が少ない」と言っている事の反映である。
 この憲法になると、権利は、不条理で予測できない制約を受け、義務は無限に増やすことができるのである。決して許してはならない。

 参議院選挙を前に、各党の方針が出され始め、護憲勢力も意見を現わしているが、共産党が9条護持のみを叫んでいるのには、不十分感がある。上記のように、国民のもっとも貴重な基本的人権に国家による制約を加える改悪が用意されている点にも、触れて、護憲を求めていくべきであると考える。
 共産主義では、公共の福祉が個人の人権に優越するのが常識だからかもしれないが、ここは、本当の意味の護憲の立場で戦ってほしい。

 長くなったが、ここが、今回の選挙での、改憲に関する、9条護持と並ぶ、「肝」なのだと認識してほしい。
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2007年04月13日

国民投票法案、今日強行採決の見通しだが。

 昨日の記事に引用した、天木直人氏のブログ記事もそうだが、与党が拙速に国民投票法案を強行採決するが、この法律は、まずこのままでは通用しないだろう。
 まず、有権者を18歳としている(若者にネットウヨが多いことを見込んでいるのだろう)が、他の法律との整合性が取れておらず、およそ100に及ぶ重要な法律を改正しなければならない。その手間を考えると、とても指導力の無い安倍政権で達成できるとは思えない。特に次期参院選で与党が過半数を割れば、さらに難しくなる。
 
 また、公布後3年は施行しないとなっている。共産党系の人が主張するように、法案が通ったら即改憲の発議と言うことは無いということが確認された。この間に与党は、改憲の宣伝を行うのだろうが、自民党案での改憲への反発は今でも強い。国民の利益が一つも無く人権の制限が盛られているからだ、議論をすればするほど、それが赤裸々になるだろう。また3年後にはイラク情勢も、さすがにアメリカは撤退しているだろう。こうなると、与党は振り上げたこぶしの落としどころが無くなり、恥をかく結果になる。
 
 さらに、先日弁護士に確認したが、大学教授などが、賛成、反対いずれにしろ、「地位を利用しての運動」を禁じているが、これは表現の自由を侵す、違憲であることに間違いない。3年間の間に、違憲訴訟を起こす可能性は多々ある。
 
 さらに、与党よりの世論調査を見ても、9条2項の改憲に賛成している国民は3割程度。過半数は反対している。我々の義務は、これをさらに盛り上げることである。
 
 また、物事を考えない安倍が、この3年間に、自衛隊の中央即応集団を、アメリカの言いなりに、アフガンなどへ派兵して、人を殺したり、殺されたりしたら、世論は、反派兵へ沸騰するだろう。そうなると、ますます、与党案改憲は不可能に近づいていく。
 今回の法案は、自民党が、改憲を容易にするように仕向けているというが、それは逆に言えば、「改憲を否決する」可能性も高い方式なのである。
  簡単に言えば、全改憲項目に、「×」をつける。これを覚えてもらえばOKである。
 

今回の国民投票法は、安倍政権の首を絞める結果になるであろうと、確信を持って予言する。
 
 あと重要なのは、この3年間で、民主党を護憲政党に変貌させることである。
 労働組合を含め、また戦場に送られることになる若年層は、そのための活動を強めてもらいたい。
 
 もちろん、私は、「進歩的改憲」にやぶさかではない。しかし、現在の与党案の改憲には絶対反対である。だから、護憲派と、道を共にしたい。

posted by 眠り猫 at 03:13| 東京 ????| Comment(4) | TrackBack(3) | 憲法改正

2007年04月12日

気を落としてはいられない。

 東京都民として、石原の圧勝に意気消沈し、ブログ更新をサボっていました。扁桃腺炎になったせいもありますが。
 まぁ、石原については、いろんな分析がなされていますが、それらの分析のそれぞれが少しずつ当たっているのでしょう。結局は、「この程度の国民にはこの程度の政治」と言われても仕方が無いです。
 (読むべし→ http://www.mainichi-msn.co.jp/eye/kishanome/news/20070411ddm004070028000c.html)


 でも、外交、自衛隊をつかさどる、国政が、その調子では困ります。ましてや改憲にあたっては。
 与党は明日、国民投票法案の強行採決をもくろんでいます。
 
 ですが、まず、参議院で三分の二の議決が無ければ、改憲の発議は出来ません。民主党が寝返る可能性を指摘する向き(主に共産党)がありますが、私はその可能性は薄いと思っています。支持している労働組合が黙っていません。自民党の中も民主党の中にも護憲派いますし。
 
 しかし、万一そうなった場合には、早速、改憲についての天王山を迎えるわけで、私達の取り組みも強化しなければなりません。

 読売新聞やNHKの世論調査で、「改憲支持は47%」となっていますが、記事を詳細に読むと、どちらも、現行憲法9条1項の変更には80%が反対し、2項についても、過半数が反対しています。改憲支持が多い中には、かなりの割合で、前向きの改憲(環境権や、前教育基本法の精神の憲法への反映)支持者も含めての話です。報道の仕方で、ごまかしているのです。
 
 さて、護憲に向けて、護憲派が割れてはいけません。現状でも国民の支持はあるのです。
 私は最近の選挙での共産党の理解しがたい行為は批判していますが、護憲については協調できます。社民党も民主党に働きかけ、護憲に変更させるべく努力するべきでしょう。
 
 私自身は、ブログ言論だけでなく、場合によっては、有給休暇全部使って、街頭に立つつもりです。
 他の団体とも協調しましょう。
 
 と言うことで、当面は民主党の動向を見つめつつ(民主党にこの件で単刀直入にメールで質問しましたが返事がありません)、参院選での野党躍進を目指してがんばりましょう。

 
(こちらも読むべし→ http://www.amakiblog.com/archives/2007/04/12/
posted by 眠り猫 at 10:30| 東京 ????| Comment(2) | TrackBack(4) | 憲法改正

2007年04月06日

読売の偏向世論調査でも、改憲支持は3年連続で減少。

 世論調査は数あれど、内閣府の行っている調査と、読売、サンケイのやっている世論調査ほど、「回答誘導」をしている、恣意的な調査は無い。
 私は、大学時代に、専門の法学とは別に、「社会(世論)調査法」と、「統計学」のゼミも受講していた。もう古い話なので、時代的に違いはあると思うが、読売、サンケイの体質は以前以上に右傾化しているので、私のゼミで「悪い世論調査の例」として教材になったような調査は、今もしていると思う。
 長くなるが、「悪い調査の例」をご紹介しよう。確か、読売か総理府(現内閣府)の調査だったと思う。
 
(以下サンプル
問1 ソビエト連邦が(当時)、軍事力を拡張していますが、いつかそのうち、日本が戦争に巻き込まれる可能性があると思いますか?
 ・大いにある ・ある ・可能性は否定できない ・いいえ
 
問2 上記で、「大いにある」、「ある」、「可能性は否定できない」とお答えになった方にうかがいます。
  現在の憲法では、戦争放棄で、国の交戦権を認めないとなっていますが、それで、国を守れると
  思いますか?
 ・はい ・いいえ
 
問3 あなたは、九条を含めて、憲法を改正する必要があると思いますか?
 ・はい ・どちらかと言えば必要 ・いいえ
  (サンプル終わり)
  とまぁ、こういう具合の調査を、読売やサンケイ、内閣府は行っている。どういう問題があるかは、少し物分りの良い人ならば、一目瞭然であろう。
 
 ただし、世論調査に神経質な人に釘を刺しておくが、すべての世論調査がこうではない。NHKなどは、「NHK世論調査研究所」と言うものをもち、その調査は、学問的にも信頼できるものとして高く評価されている。自分に気に入らない調査を偏向呼ばわりするのはいただけない。上記のように、サンプルを調べてから物を言うべきであろう。
 また、世論調査は、普通、3000件調べれば、有意な結果が得られ、それ以上回答数を増やしてもあいまいさが増すだけで、あまり意味は無いという学会の常識や、世論調査には大きな限界があるということも(回答が本心かどうか確定できないなど)ことも、理解しておくべきだろう。
 
 話を戻そう。
 上記のような、極めて恣意的な調査を行っている、読売新聞の調査では、他の世論調査と大きく違う結果が出て、これまでもずっと、憲法改正賛成が過半数を占めてきた。
 しかし、報道によると、ここ3年間、改正賛成は減り続け、特に、この1年間では9%も減ったという。
 それでも、賛成が47%と言うのは、信じがたい調査だが、上記の例をソビエトを北朝鮮の核開発と置き換えれば、今でも同様のことをしていると思う。
 他のNHKの調査では、9条堅持または精神は維持、と言う国民は7割以上に達している。読売とは正反対の結果だが、調査の信頼度では、NHKが優る。
 安倍政権下での調査で、一気に9%も改憲支持が減った(しかも読売の調査で)と言うのは、護憲派にしてみれば、国民もわかっているな、と感じさせるニュースである。
posted by 眠り猫 at 05:29| 東京 ????| Comment(4) | TrackBack(3) | 憲法改正

2006年09月18日

「今、そこにある危機」

 のっけから、アメリカの愛国映画の題名で申し訳ありません。あの映画とは無関係の記事です。
 
 多くの人が感じていらっしゃるように、自民党、安部晋三政権の誕生が間近に迫り、その公約は、国民生活に関するものはほとんどなく、事実上、アメリカ軍の手先として、自衛隊を使う道を開く、集団的自衛権の容認、さらにそれを含む憲法の改正(「改正」と言う言葉に異論は多いと思いますが、一応便宜的に使わせていただきます)、さらに愛国心教育や、教員を事実上の思想検閲にかけるための免許更新制度を含む教育基本法の改定など、彼の祖父の時代に逆戻りしたかのような、復古主義的な政権構想を掲げています。
 
 これは、まさに、思想の左右にかかわらず、普通の国民にとって、「今、そこにある危機」であると考えます。
 復古調の意見を述べる一方、国民生活に関する公約はほとんど無い。つまり、安部晋三の頭の中に、国民は、自らに従うべき愚民としか映っていないのでしょう。
 
 彼は大言壮語を吐きながら、それらの政策の結果、日本がどうなるかと言う、ビジョンを全く提示していません。なぜなら、示せないからです。示せば、ネット右翼まで含めて、安部政権への支持は集まらないからです。
 たとえば、自衛隊のアメリカとの集団自衛権の行使ということで、日本の若者が、戦争国家アメリカの尖兵として、日本とは無関係な国に、戦争に行くことになれば、志願兵制度の日本では、自衛隊に応募す若者は激減するでしょう。
 憲法に、集団的自衛権が明記されれば、国外派兵は,国家としての義務になり、それを遂行するための兵員確保のために、アメリカがベトナム戦争当時に行った、「選択徴兵制(くじ引きで決める)」の導入が、目前に迫ります。
 ネット右翼を含む、若者の皆さんは、望みどおりに(?)小銃を持って、丸刈りにされて、ゲームもネットも無い世界で、日本とは何の関係も無い場所での殺し合いに派遣されるのです。
 
 これだけではありません。思想統制、言論統制も始まるでしょう。国家の借金が800兆円を超えているのに、軍事力を増強すれば、社会保障は減らされ、また経済にも悪影響を及ぼすでしょう。
 日本の軍事国家化は、地域の不安定要因になり、周辺諸国との距離が開き、そこにも紛争の種が播かれるでしょう。
 
 私は、国家<国民であるべきだと考えています。
 そうすると、復古国家主義の安部政権の誕生は、まさに国民にとっての、生命、財産、自由を脅かす、危機が目前に迫っていると認識します。
 「今そこにある危機」。いや、すでに、「今、既にある危機」が始まっています。
 
 先に述べたように、私は、一国平和主義者です。どんな美辞麗句を連ねられても、日本が対外戦争に加担することを許すつもりはありません。
 この一点で協調できる方と、共感の輪を広げて、安部政権打倒(当面の目標は、10ヵ月後の参議院選挙で、自民党を大敗させること)のために、小異を捨てて大同につく形で、具体的な提案を行って行きたいと思います。
posted by 眠り猫 at 06:46| 東京 ??| Comment(2) | TrackBack(1) | 憲法改正
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